2025年06月
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官民連携を促進しハイテク分野におけるイノベーションを強化 マレーシア

マレーシア・ハイテク産官機構(MIGHT)は5月26日、マレーシアの下流宇宙産業の成長の道筋を示す宇宙産業開発プログラムイニシアチブを含む4つの主要な報告書を発表した。

MIGHTは現在、官民連携を促進しハイテク分野におけるイノベーションを強化している。先進航空モビリティ、航空宇宙、宇宙技術、造船・船舶修理といった急成長産業に焦点を当て、政策推進機関として、省庁への技術助言や国内外の事業者間の連携に取り組んでいる。

MIGHTの会長兼CEOであるルシュディ・アブドゥル・ラヒム(Rushdi Abdul Rahim)氏は、MIGHTの役割強化は、主要技術分野における国家および地域の相乗効果の促進により重点を置いていることを反映していると語る。特にトルコ、インドネシア、カタール、日本などとの戦略的連携を重要なマイルストーンであると強調した。

MIGHTは最近、マレーシアの下流宇宙部門の成長の道筋を示す宇宙産業開発プログラムイニシアチブを含む4つの主要な報告書を発表した。さらに、ウズマ(Uzma)社によるマレーシア初の地球観測衛星UzmaSAT-1打ち上げ、農業、災害管理、国家安全保障などの分野を支援するAI搭載のウズマ・デジタル・アース・プラットフォームの打ち上げも支援した。

これらに加えて同氏は、MIGHTでは認証取得支援、グローバル市場へのアクセス促進、さまざまなプログラムによる人材育成を通して地元企業を支援すると語る。一方で、技術移転の加速、専門人材の不足、関係機関間の調整などの課題があることにも触れた。

同氏は「私はテクノロジーを国家発展の中心的な柱とするよう呼びかけます。マレーシアはハイテク分野において計り知れない可能性を秘めています」と語り、MIGHTが今後も国家の技術エコシステムの推進における重要な力であり続け、マレーシアを世界舞台で革新的で競争力があり、未来を見据えたプレーヤーとして位置付けるために尽力していくと強調した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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