2025年07月
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スマートで持続可能なコミュニティの実現を目指す フィリピン

フィリピン科学技術省(DOST)は、スマートで持続可能なコミュニティの実現を目指し、政府関係者、産業界、学術機関などが連携・協力する場として、「国際スマートシティ展示・交流会(iSCENE)」を開催したと発表した。6月5日付け。

Concept by Andrea Mei B. Resane, DOST-STII; Designed through Jimeng AI
(出典:DOST)

DOSTのイニシアチブであるiSCENEは、人間の幸福、富の創造、富の保護、持続可能性という4つの戦略的柱を通じて、科学に基づいた革新的で包括的なソリューションを提供することを目指している。これらの柱は、「OneDOST4U:すべての人ための解決策と機会」というDOSTのスローガンを体現している。

DOSTの地域運営担当次官によると、約91の地方政府ユニット(LGU)がDOSTのスマートで持続可能なコミュニティプログラム(SSCP)に登録し、約10~15のLGUが登録の順番待ちリストに入っている。この数は、DOSTの目標数である80を超えている。さらに、2023年に内務・自治省(DILG)と世界銀行が実施した調査によると、都市部にある115のLGUのうち70%がスマートシティ開発の準備をし、61%が継続中のスマートシティイニシアチブを持ち、56%が開発を支援するための政策を確立していることが示された。フィリピンの多くのLGUは、コミュニティの改善に取り組んでいる。

DOSTのレナート・ソリダム(Renato Solidum, Jr)科学技術相は、「iSCENEの軌跡を振り返ると、ここまで来たことに畏敬の念を抱きます。iSCENEを初めて立ち上げた時、私たちの目標はシンプルながらも大胆でした。それは、私たちのバックグラウンドに関係なく、私たちが集まることができるスペースを作り、真にスマートなコミュニティを構築することの意味を探求することでした。テクノロジーや包括性、持続可能性を基盤に繁栄するコミュニティは、単なる理想ではなく、日常生活を形作る真の実践であるべきです。それから3年後、iSCENEは単なるコンセプトではなく、イノベーション主導のガバナンスとコミュニティ開発のための全国的なベンチマークであり、地域の指針になっています」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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