2025年07月
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若年層にロボット教育を広げるイニシアチブを発表 マレーシア工科大学

マレーシア工科大学(UTM)は6月10日、人工知能とロボティクスフェスティバル2025(AIRFEST2025)を開催し、包括的教育に重点をおいたRobotics for All(RFA)イニシアチブを発表した。

AIRFEST2025は、「Where Minds Meet Momentum」をテーマに、イノベーションの推進と産学連携の促進を目指している。さまざまな取り組みの中で、マレーシアのデジタル人材育成の目標を支援する上で、RFAの立ち上げは重要なマイルストーンとなった。

RFAは、マレーシアのジョホール州を中心に小中高生向けにロボティクスとAI教育を普及させるアウトリーチ活動で、若年層に基本的なデジタルスキルを提供し、マレーシアの将来を担う技術人材の育成を目指すものだ。この取り組みに対してUTMからジョホール州教育局に50万リンギット相当の機材が寄贈された。

また、イベントでは中国のHuibo Robotics社からの230万リンギットの支援により実現したUTM-HUIBOデジタル・インテリジェンス研究所の開設も行われた。

今後2日間にわたり、展示会、業界講演、AI・ロボティクスフォーラム、トレーニングセッション、ドローン体験、TinkerTechチャレンジなどが行われる。主催はUTMの人工知能・ロボティクス研究センター(CAIRO)、電気工学部(FKE)、Huibo Robotics社が共同で担っており、AIとロボティクス分野におけるUTMのリーダーシップを示すものとなっている。

UTMのロスリ・モハマド・イリアス(Rosli Md Illias)教授は「AIRFEST2025は研究者、業界の専門家、政策立案者、そして地域社会を結集し、人工知能とロボティクスの変革の可能性を探ります。展示会、講演、フォーラム、コンテスト、研修会などを通じて、協力関係を築き、次世代のイノベーターを育成することを目指しています」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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