2025年07月
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SDGs目標17で世界1位、国際的地位を強化 マレーシア・マラヤ大学

マレーシアのマラヤ大学(UM)は6月18日、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に対する大学の取り組みを評価する「2025年タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)インパクト・ランキング」で総合25位を獲得し、SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」では世界1位となったと発表した。

UMは、戦略的な国際連携を通じた持続可能な開発の推進が評価され、SDGs目標17で99.8%という得点を記録し世界1位となった。ASEAN大学ネットワークやアジア大学連盟、国連アカデミック・インパクトなどを通じた取り組みが国境を越える影響力をもたらした。

UM副学長のヌール・アズアン・アブ・オスマン(Noor Azuan Abu Osman)教授は「この成果は、持続可能な開発の正しい影響を生むために戦略的に連携してきた私たちの努力を裏付けるものです」と述べた。

また、「キャンパス全体が協力し、グリーン戦略を実践へと転換してきたことで、地域社会だけでなく、将来世代や世界全体に貢献する解決策を生み出せました」と語った。

SDGs目標1「貧困をなくそう」では世界4位となり、財政支援や住宅提供、祝祭期の交通支援といった学生支援の取り組みが評価された。さらに、教育・医療・基礎サービスへのアクセス改善を通じて、社会的に不利な立場にある人々の支援にも貢献している。

SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」では、グリーンキャンパス政策とマレーシア高等教育ブループリントに沿った施策により世界7位となり、SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」では、生物多様性保全と環境教育の進展により12位に躍進した。

UMは2030年までにカーボンニュートラルキャンパスの実現を掲げており、今回の評価は、同大学が持続可能性分野において国際的リーダーの地位を確立しつつあることを示している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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