2025年08月
トップ  > ASEAN科学技術ニュース> 2025年08月

2025年度優秀若手科学者賞に女性数学者が選出、公衆衛生改善へ貢献 フィリピン

フィリピン科学技術省(DOST)は7月18日、DOST傘下のNational Academy of Science and Technology(NAST)がフィリピン大学ミンダナオ校の若手女性数学者を2025年度優秀若手科学者賞に選出したと発表した。

メイ・アン・E・マタ(Mei Anne E. Mata)博士
(出典:DOST)

選出されたメイ・アン・E・マタ(Mei Anne E. Mata)博士は、数理モデリングを通じた公衆衛生改善への貢献が高く評価された。同博士はフィリピンのダバオ市出身の応用数学者であり、感染症のモデル化と分析、応用数学、数理生物学、オペレーションズ・リサーチに取り組んできた。特に狂犬病の予測ツールの開発や、COVID-19のデータ駆動型の対応戦略立案、地方保健所のデジタル化推進により、公衆衛生の意思決定に数学を活用してきた。

同博士は現在、フィリピン大学ミンダナオ校の研究室長として教育・研究に従事するほか、同大学のインテリジェントシステムセンター複雑性部門長、ミンダナオ疾病監視分析センター(DiWA)センター長を兼任。同博士のリーダーシップの下、2年間にわたるプログラミングや科学の応用による地域貢献が評価され、DiWAはガワド・パングロ賞を受賞している。

同博士は「我が国には数学モデラーやデータサイエンティストがまだ少ない。次の世代が活躍できる環境づくりが必要」と語り、若者への指導にも力を入れている。東南アジアの感染症モデリングネットワークの一員として、若手研究者の能力開発にも取り組んでいる。

受賞にあたり同博士は「この賞は、数字が地域社会を変える力を持つという信念の証です」と語った。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

上へ戻る