2025年08月
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ラオス国立農林研究所と農業分野におけるMoUを締結 タイNSTDA

タイ国立科学技術開発機構(NSTDA)は7月24日、ラオス国立農林研究所(NAFRI)と農業分野における学術研究協力の強化と地域への研究応用を目的とした了解覚書(MoU)を締結したと発表した。

(出典:NSTDA)

調印式には、NSTDA傘下の国立遺伝子生命工学研究センター(BIOTEC)のチャオワリー・アタルンロン(Chaowaree Adthalungrong)助教授、NAFRIのペトマニセン・サンサヤサネ(Phetmanyseng Xangsayasane)所長、在タイ・ラオス大使館のトゥラカム・ポムセンサヴァン(Toulakham Phomsengsavanh)参事官が出席した。

両機関は20年以上にわたり重要なパートナーとして、人材交流や国際共同プロジェクトを通じて成果を上げている。2004年に始動したメコン地域の分子イネ育種プログラムでは、マーカー支援選抜の導入支援やラオス特有のニーズを満たすイネ品種の開発を行った。過去5年間では、協力対象をキャッサバや生物多様性研究にも拡大している。今回締結した、今後5年間の新たなMoUでは、水産養殖や動物の健康などの分野への発展が期待されている。

サンサヤサネ所長は洪水耐性を持ち多様な環境に適応したもち米10品種、うるち米4品種の開発成果を強調し、さらなる協力への期待を示した。ポムセンサヴァン参事官は「このMoUは農業科学を持続的に発展させるという共通の決意を反映したものであり、二国間関係の強化に役立つでしょう」と語った。

本MoUは、地域の農業分野における革新と持続可能な開発を推進するために科学技術力を統合し、長期にわたる持続可能な資源管理に貢献する戦略的ステップとなる。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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