フィリピンは、8月25~30日にかけてパサイ市で開催されたワールドスキルズASEANマニラにおいて、10個の金メダルを獲得し、上位入賞国の1つとなった。国営フィリピン通信社(PNA)が9月1日に伝えた。

2025年8月25日から30日にかけてパサイ市で開催されたワールドスキルズASEANマニラにおいて、フィリピンは金メダル10個を獲得。マレーシアは金メダル13個で総合優勝を果たした
Photo from TESDA (出典:PNA)
フィリピンの金メダルは、産業制御、建築大工、建築配管の3つのデモンストレーション競技を含む10の技能分野で獲得した。今回のフィリピンの金メダルは、2004年のベトナム大会の冷凍空調技能部門以来のことである。フィリピンは金メダルの他に、銀メダル7個、銅メダル8個、ワールドスキル・インターナショナルが定める厳しい国際基準を満たした競技者に授与される優秀技能者メダル5個を獲得した。
2年に1度開催されるこのイベントは、今年フィリピン技術教育・技能教育庁(TESDA)が主催し、東南アジアの10カ国から数百人の若い技能専門家が参加した。彼らは32の技能分野で競い合い、地域全体の技術的専門知識とイノベーションを称えた。フィリピンの好成績は、技術職業教育訓練への投資を拡大し、技能水準を世界レベルに引き上げるというフィリピンの取り組みの成果である。
ワールドスキルズASEANマニラでは、業界主導の展示会や技能体験ブース、文化公演も行われ、数千人の学生や教育関係者、業界パートナーが技能開発の変革的な影響を目の当たりにした。
TESDAのキコ・ベニテス(Kiko Benitez)長官は、閉会式のスピーチで出場者の活躍を称え、ニュースリリースを通じて、「私たちが目撃したのはメダル以上のものでした。単なる技能だけでなく、規律が見られました。また、競争だけでなく、協力もありました。さらに夢だけでなく、それを現実にする勇気を感じました。私たちは、卓越性には国境がないことを学び、ASEANが世界に肩を並べることが出来るという自信を得ました。そして、何よりも私たちは責任を負いました。それは、若者や労働者、地域社会への投資を続ける責任です」と述べた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部