フィリピン科学技術省(DOST)は9月3日、DOSTリージョン8(DOST-8)が災害やリスク軽減、レジリエンス構築のため、東ビサヤ地方政府ユニット(LGU)とGeoRisk PHと呼ばれるプラットフォームの活用に向けた取り組みでパートナーシップに関する合意覚書(MoA)に署名したと発表した。

東ビサヤ地域2025年RSTWの開会式でのレナート・ソリダム(Renato U. Solidum Jr.)科学技術相
Photo from DOST-Region 8 (出典:DOST)
内務・自治省リ-ジョン8(DILG-8)のディレクターであるアーネル・M・アガベ(Arnel M. Agabe)氏は、LGUは適切な政策を策定するためのデータと、災害時に迅速かつ賢明な行動を取るためのツールを得るため、科学技術イノベーションを必要としていると述べた。このMoAの署名は、9月3~5日までタクロバン市で開催された地域科学・技術・イノベーション週間(RSTW)の開会式で行われた。
同氏は、「私たちにとって、GeoRisk PHプラットフォームは、命を救うツールです。私たちは、あらゆる事象への備えにおいて、このツールがいかに重要であるかを知っています。東ビサヤのあるリージョン8に関する限り、地理的条件から公共の安全だけでなく、災害レジリエンスにも考慮すべきです」と語った。
GeoRisk PHは、災害リスクの軽減をサポートするため、正確でアクセス可能なハザードデータを提供する一元化されたプラットフォームである。HazardHunterPHやGeoMapperPH、GeoAnalyticsPH などのツールはリスクを評価し、土地利用計画やインフラ開発、緊急時への備えをサポートするために活用される。このプラットフォームは、特に台風や洪水、地滑り、地震の危険にさらされている東ビサヤで、LGUが安全で科学に基づいた意思決定を行うための指針として有益である。
DOSTのレナート・ソリダム(Renato U. Solidum Jr.)科学技術相は、2025年のRSTWの開会式とGeoRisk PHの地域採用において、主導的な役割を果たした。今年のRSTWは、スマートで持続可能なコミュニティの構築がテーマであった。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部