2026年01月
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東南アジア認知症研究コンソーシアムを正式発足 シンガポール南洋理工大学

シンガポールの南洋理工大学(NTU)は、東南アジア初となる認知症対策の国際研究コンソーシアム「東南アジア神経認知・神経画像・バイオマーカー研究コンソーシアム(SEACURE+)」を正式に発足させたと発表した。

NTU上級副学長兼リーコンチアン医科大学(LKCMedicine)学部長のジョセフ・スン(Joseph Sung)教授(後列左から6人目)とSEACURE+メンバーら
(出典:NTU)

SEACURE+は、地域の約7億人を代表するデータとリソースを共有する枠組みである。目的は、東南アジア人の脳の特徴を科学的に明らかにし、認知症の予防と管理に向けた地域共通のアプローチを構築することにある。同構想は2023年にシンガポール、マレーシア、タイ、ベトナム、フィリピン、インドネシアによるワーキンググループとして始動した。

今回の正式発足に伴い、ブルネイとミャンマーが新たに加盟国として加わった。また、中国とインドを名誉会員として迎え、東南アジア在住の中国人とインド人の集団とそれぞれの母国の集団とを比較する研究が可能となる。これにより、環境や文化、エピジェネティクスなどが認知症の発症過程に及ぼす影響をより深く解析できると期待されている。

NTUは地域内外の24名の臨床医と連携し、学際的な研究を推進する体制を整えた。NTU上級副学長兼リーコンチアン医科大学(LKCMedicine)学部長のジョセフ・スン(Joseph Sung)教授はSEACURE+を主導することはLKCMedicineがアジアの人々の認知症などの疾患の検出と治療を変革し、健康状態改善のための革新的な方法を模索してきた努力の延長だと語った。マレーシアのマラヤ大学のタン・マウ・ピン(Tan Maw Pin)教授は、SEACURE+は認知症の発見率と治療効果を高めるために、協力し、知識を共有するためのプラットフォームとなると期待を述べた。

(2025年11月28日付発表)
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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