ベトナム科学技術省(MoST)は1月3日、ベトナムのデジタルテクノロジー産業が2025年において、政府が設定した目標を大きく上回る業績を達成し、収益、輸出、GDP貢献の各面で主要な業界としての地位を一段と強めたと発表した。
同省の報告によると、2025年のデジタルテクノロジー産業全体の総収益は推定1980億米ドルに達し、前年比26%増となった。これは年間目標を16%上回る水準である。GDPへの貢献額は1075兆ドン(約409億米ドル)で、2024年比10%増加した。利益は371兆ドン超と見積もられ、事業効率も引き続き高水準を維持した。
輸出面では、ハードウェアおよび電子機器の輸出額が1780億米ドルに達し、前年比35%増、年間目標を12%上回る結果となった。同分野は引き続きベトナムの主要な外貨獲得源の1つとなっている。
電子商取引分野も大きく伸長し、2025年の売上高は360億米ドルに達すると推定された。これは2020年の約3倍に相当し、年間成長率22~25%と、地域内で最も高い成長水準を維持している。稼働中のデジタル技術関連企業数は8万52社と、前年から10%増加し、国内デジタルエコシステムの拡大を示した。
一方、グエン・マイン・フン(Nguyen Manh Hung)科学技術相は、2025年時点のデジタル経済は、依然として既存業務のデジタル化が中心であり、新たな成長モデルへの本格移行には至っていないと指摘した。また海外プラットフォームへの依存により国内での付加価値創出が限定的で、中小企業の多くがデジタルサプライチェーンに十分統合されていない点を課題として挙げた。
今後に向けては、国家データセンターのグエン・ゴック・クオン(Nguyen Ngoc Cuong)所長が、正確で標準化され継続的に更新される住民データが、デジタル経済の安全かつ効率的な運用に不可欠であると強調した。また、民間企業の代表らから、政府主導による企業、特に中小企業向けのグリーン・デジタル移行ハブの設置、国内技術の導入とサプライチェーンの現地化を目的とした外資系企業への税制優遇措置および土地優遇措置の導入、官民連携による計算資源の共有、研究開発投資への効率的な国家予算配分に関するガイドラインの速やかな策定などの提言も挙げられた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部