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6G開発国際連携への参加で戦略技術の習得を加速 ベトナム

ベトナム科学技術省(MoST)は3月20日、ベトナム企業が6G開発の国際連携に参加し、戦略技術の習得と世界の技術市場での地位強化を進めていると伝えた。

ベトナムは、政治局決議第57-NQ/TWに基づき、2030年までに人工知能(AI)、5G・6G移動通信、衛星通信などの戦略的・デジタル技術の習得を進めている。こうした方針の下で、ベトナムの通信会社は5Gの商用化を進めてきた。ベトナムの通信事業者であるベテトル(Viettel)社は2024年10月15日に国内初の商用5Gサービスを開始し、ベトナム郵政通信総公社(VNPT)は同年12月10日から超高速5Gサービスを始めた。また同国のモビフォン(MobiFone)は2025年6月23日に5G市場に参入した。

MoSTによると、2025年12月時点で商用5Gの人口カバー率は91.2%に達し、ベトナムは5G展開が世界でも速い国の一つになった。こうした実績を踏まえ、ベトナム企業は次世代の移動通信技術である6Gへの対応を進めている。6Gは超高速データ伝送、ほぼゼロの遅延、AI機能の統合、衛星接続を特徴とし、IoT(モノのインターネット)、データセンター、長距離通信、次世代デジタルサービスを支える基盤になるとされる。

3月にスペイン・バルセロナで開かれたモバイル・ワールド・コングレス(MWC)2026では、同国のFPT社、ベトテル社、VNG社の3社が、クアルコム(Qualcomm)社主導の6G開発アライアンスに加わった。このアライアンスには、米国のグーグル(Google)社、メタ(Meta)社、マイクロソフト(Microsoft)社、T-Mobile社、フィンランドのノキア(Nokia)社、韓国のサムスン(Samsung)社、LG社なども参加し、2029年までの6G商用化に向けたロードマップ策定を目指している。

記事では、6Gは接続性、大規模センシング、高性能コンピューティングを統合したAIネイティブ基盤になるとしている。将来のネットワークには、統合センシング無線システム、仮想化無線アクセスネットワーク(RAN)、AIによる自動化、次世代AI処理に対応するエッジ・クラウド型データセンターが組み込まれる見通しだ。FPT社は、先端技術を実用的な解決策へ転換する力を強め、スマート交通や自律型航空システム、スマート製造、高度デジタル工学などの分野で能力向上を図り、ベテトル社は国産6G技術の開発と供給を目指す。VNG社は、ベトナムと東南アジアで数億人規模の利用を想定したAIエージェントの開発を進めている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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