2026年05月
トップ  > ASEAN科学技術ニュース> 2026年05月

オモビオ社とAI定義車両向けコーポレートラボの第2フェーズを開始 シンガポール南洋理工大学

シンガポールの南洋理工大学(NTU)は4月7日、技術企業オモビオ(AUMOVIO)社と共同で進めるコーポレートラボの第2フェーズを開始したと発表した。

(出典:NTU)

本プロジェクトは2025年7月~2028年6月の3年間にわたり実施され、2019年12月~2025年5月の第1フェーズの成果を基盤とする。開所式には、シンガポールのジョセフィン・テオ(Josephine Teo)デジタル開発・情報相が主賓として出席した。ラボはシンガポール国立研究財団 (NRF)の研究・イノベーション・企業(RIE)2025計画の支援を受け、シンガポール経済開発庁(EDB)と連携して運営される。

本ラボは、人工知能(AI)によって車両機能が規定されるAI定義車両(ADV)を含むソフトウェア主導モビリティの実現に向け、AI、持続可能性と新材料、接続性とセキュリティの3分野で研究を進める。AI分野では、車内カメラによる行動データと車両センサーによる交通・道路環境データを統合するAIシステムを開発し、先進運転支援システム(ADAS)の高度化と完全自動運転の実現を支援する。また、車載高性能コンピューティング(HPC)向けのAIモデル最適化・圧縮や設計・試験への活用も進める。

持続可能性と新材料の分野では、車載ディスプレイ製造向けの接着材料を開発し、廃棄時の分解性を高めることで電子部品の回収・再利用を可能とし、自動車産業の循環性向上を目指す。接続性とセキュリティ分野では、有線・無線通信技術とサイバーセキュリティを高度化し、量子安全技術の強化やファジング技術による脆弱性検出、個人データ保護手法の開発を行う。

本ラボには3年間で80人以上の研究者・技術者と約50人の学生が参画する。第1フェーズでは、スマートナビゲーションや自動運転技術、ソフトウェア品質評価ツールなどが開発されており、今回のフェーズではこれらの成果の社会実装を加速する。さらに、アマゾン ウェブ サービス(AWS)社のAIチップ活用や、オリジン(Origgin)社との連携による新規事業創出にも取り組む。

NTU副学長(産業担当)ラム・キンヨン(Lam Khin Yong)教授は、「NTUの学際的な研究力とオモビオ社の産業知見を結集することで、安全でスマートかつ持続可能な交通システムの実現を加速できます」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

  • アジア・太平洋総合研究センター
  • Science Japan
  • 客観日本
上へ戻る