フィリピンは2026年4月、米国が主導する国際協力枠組み「パックス・シリカ(Pax Silica)」に署名し、同枠組みに正式に参加した。同日、フィンランドも署名を行い、正式に参加した。
「パックス・シリカ」は、半導体、人工知能(AI)、重要鉱物などの先端技術分野におけるサプライチェーンの安全性および強靭性の確保を目的として、2025年12月に発足した国際協力枠組みである。現在、同枠組みを主導する米国のほか、日本、韓国、シンガポール、インドなど計13カ国が参加しており、このほかにも複数の国・地域がオブザーバーとして参加している。
今回の枠組みへの参加にあわせて、米国国務省はフィリピンとともに、フィリピンのルソン経済回廊において、約4,000エーカー(約16.2平方キロメートル)規模の産業ハブ拠点を設立する計画を発表した。当該産業ハブ拠点は、フィリピン政府により「経済安全保障ゾーン」に位置付けられる予定とされており、主としてAI分野を中心とした投資および拠点構築を想定している。具体的な候補地としては、同国タルラック州のニュー・クラーク・シティが挙げられており、現在、誘致に向けた取り組みが進められている。
フィリピンは、インド太平洋地域の中心に位置するという地理的特性に加え、若年で技術力を有する労働力が豊富であること、米国との同盟関係を有していることなどの特徴を持つ。また、同国政府は「国家AI戦略ロードマップ」を策定し、AI産業を国家戦略の一つと位置づけ、その発展を推進している。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部