2026年05月
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データガバナンス枠組み構築で透明性と意思決定強化 フィリピン

フィリピン科学技術省(DOST)は4月6日、データのアクセス性と説明責任の向上、およびデータに基づく意思決定を促進するため、省全体のデータガバナンス枠組みの構築に向けた取り組みを進めていると発表した。

(出典:DOST)

本取り組みは、2026年3月2~4日にケソン市で開催された研修・ワークショップを受けて進められているもので、同省の技術系職員が参加し、公共部門におけるデータガバナンスの原則に関する共通理解を形成するとともに、組織データの管理・共有・保護の在り方を導く構造、構成要素、プロセスの設計に着手した。

活動は、同省の主要研究開発プログラムである地理空間分析ソリューション(GATES)プログラムが主導した。同プログラムは、地理空間データを統合し、地理空間解析および人工知能(AI)を活用して、科学に基づく計画策定や研究、イノベーションを推進するものである。

科学技術サービス次官のマリドン・O・サハグン(Maridon O. Sahagun)氏は、本取り組みがデータのサイロ化の解消と、DOST各機関・部局間における統合、相互運用性、協働の強化に向けた重要な一歩であると強調し、「データガバナンスはデータ駆動型公共部門の基盤です。本活動は、DOST全体のデータガバナンス枠組みを構想するための戦略的ステップであり、相互運用性、安全性、説明責任を確保するものです」と述べた。

研修では、データ共有および統合、データスチュワードシップ、責任あるデータ管理などの主要概念と実践手法が紹介され、データを効果的に共有・活用するための設計の検討が進められた。また、データガバナンス施策を推進する技術作業部会(TWG)の設置に向けた検討も行われた。

本活動の成果は、DOSTデータガバナンス枠組みの策定に寄与し、同省のデータガバナンスポリシーの基盤となるとともに、データの管理、利用、共有、保護の在り方を導くことに資する。さらに同省は、データからの価値創出を高め、エビデンスに基づく意思決定を支援し、科学技術サービスをより迅速に提供することを可能にすることを目指す。

また本取り組みは、人々の福祉、富の創出、富の保護、持続可能性という4つの戦略的柱の下で科学に基づく革新的かつ包摂的な解決策を提供する施策の一環であり、「OneDOST4U:すべての人に解決策と機会を」という理念を体現するものである。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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