2026年05月
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拡大情報技術協定(ITA2)加盟交渉を開始 ベトナム

ベトナム科学技術省(MoST)は4月16日、拡大情報技術協定(ITA2)への加盟に関する交渉プロセスを開始したと明らかにした。

この情報は、4月15日にスイス・ジュネーブで開催された情報技術製品の貿易拡大に関する委員会(ITA委員会)の非公式会合で明らかにされたものである。ベトナムは同協定を、情報技術製品における貿易自由化を促進し、コストを削減し、技術へのアクセスを改善するとともに、世界的なイノベーションを支援する重要な仕組みと位置付けている。

ジュネーブのベトナム政府代表部副代表兼公使参事官のファム・クアン・フイ(Pham Quang Huy)氏は、ベトナムが世界貿易機関(WTO)事務局長および関連機関に対し、ITA2加盟交渉開始を要請する公式文書を送付し、この通知がすべてのWTO加盟国に配布されたと述べた。また、近年ベトナムが世界経済への統合を深化させ、電子機器およびハイテク製造・輸出の地域的拠点として台頭してきたとし、今回の決定は同国の積極的な取り組みとWTOの多角的貿易体制への貢献に対するコミットメントを反映していると述べた。

欧州連合(EU)、中国、日本、英国、シンガポール、タイ、スイスを含む委員会のメンバーは、ベトナムの動きを歓迎し、これを前向きな進展と評価するとともに、交渉プロセスにおいて同国を支持する意向を示した。交渉開始が明らかになる前に、ジュネーブのベトナム政府代表部長であるマイ・ファン・ズン(Mai Phan Dung)大使はゴズィ・オコンジョ=イウェアラ(Ngozi Okonjo-Iweala)WTO事務局長に参加決定を伝えており、同事務局長はこの動きを「実に素晴らしい」と評価した。

今後、ベトナムはITA2に基づく約束表案を提出し、参加メンバーと交渉を進める。既存のすべての参加者がその内容に合意した時点で正式加盟が認められる。ベトナムは2007年のWTO加盟時に原協定である情報技術協定(ITA1)に参加しており、ITA1は現在83の参加主体を有する。2015年には50を超えるメンバーが協定を拡大し、201品目が追加された。WTO年次報告書2025によれば、ITA1参加者は情報技術製品の世界貿易の約97%を占め、対象製品の輸出は2021年に約2.5兆米ドル、ITA2対象製品は約2.1兆米ドルとされる。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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