2026年06月
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公共の利益へAIパートナーシップを通じてグーグル社との協力拡大 シンガポール

シンガポールのデジタル開発・情報省(MDDI)は5月20日、グーグル(Google)社とシンガポール政府が、新たな国家人工知能(AI)パートナーシップを通じて長年の協力を拡大すると発表した。

同提携は、最先端AIを公共の利益に資する力として活用し、社会課題の解決、AI対応人材の育成、企業イノベーションの推進、安全なエコシステムの構築を柱とする。MDDI主導の了解覚書(MoU)は、2022年のスマート国家・デジタル政府グループ(SNDGG)とのMoUの成果を基盤とし、国家AI戦略の下で経済成長と公共の利益に向けAIを大規模展開する狙いもある。

保健・ライフサイエンス分野では、Google DeepMindのシンガポール拠点と世界的なAI国家提携構想を背景に、公的機関や研究者の最先端AIモデル導入を支援する。公的医療クラスターとの協力では、AIが医師の専門性を補強する臨床支援の研究を検討し、臨床指針や科学文献に基づく情報を用いて、医師の権限の下でAIエージェントが患者の治療過程を支援する「患者・医師・AIの三者連携ケア」も視野に入れる。

科学研究では、国立研究財団 (NRF)と連携し、研究者に科学向けエージェント型AIツールを訓練する。Co-Scientistなどのツールは、幅広い生物医学応用で有望性を示している。科学技術研究庁(A*STAR)とは、材料・ライフサイエンス分野で研究室の発見を高価値のイノベーションへ転換し、知的財産を保護しつつ、仮説生成機能を含むAI対応ツールをGoogle Cloud上で提供する。

包摂的イノベーションでは、視覚障害や弱視のアスリート向けにGemmaを活用したランニング支援ツールを開発し、誘導線や人間のガイドなしの自立走行を支援する。教育分野では教育者向けの高度なAI機能提供や、教育省(MOE)との教員研修・スキル向上を進める。企業支援ではGoogle Cloudのフォワードデプロイドエンジニア(FDE)チームが企業のエージェント型AIによる変革を支援する。

安全性では、「コンピューター利用」エージェントの実環境での動作、価値、リスクを検証する。グーグル社、サイバーセキュリティ庁(CSA)、ガブテック(GovTech)、情報メディア開発庁(IMDA)は、AIエージェントサンドボックスの知見と提言を共同白書にまとめた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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