2026年6月10日、東京において、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相と高市早苗首相による日・マレーシア首脳会談が開催された。両首脳は、2023年12月に格上げされた両国間の「包括的・戦略的パートナーシップ」の下での協力の進展を確認するとともに、新たな共同声明を発表した。
共同声明では、安全保障・安全分野に関する協力、経済・人的交流、地域・国際社会における各種協力について、両国間で推進することが確認された。そのうち科学技術に関連する領域では、宇宙、AI・半導体、スタートアップ、人的交流・研究協力を中心に協力を強化することが確認された。
宇宙分野では、宇宙経済における協力を一層強化するとともに、地球観測データを含む衛星データの活用拡大を進める。AI・半導体分野では、安全・安心で信頼できるAIエコシステムの構築、日ASEAN・AI共創イニシアティブの下での協力を推進するとともに、両国間のAIに関する対話枠組みである「日・マレーシアAIプラットフォーム」を設立することで一致した。また、グリーン・トランスフォーメーションに貢献するAIおよび半導体関連分野での民間主導の協力も歓迎した。スタートアップについては、両国企業の相互進出の促進および協力を進める。
人的交流・研究協力については、東方政策(ルック・イースト政策)の下での人的交流が両国間関係の基礎となっていることを改めて確認した。そのうえで日本側からは、JENESYS(対日理解促進交流プログラム)、さくらサイエンスプログラム(国際青少年サイエンス交流事業)、国費外国人留学制度などの既存プログラムを引き続き推進する意向を示した。また、NEXUS(日ASEAN科学技術・イノベーション協働連携事業)およびMSE(マレーシア科学基金)を活用した両国間の共同研究を推進することで一致した。さらに、筑波大学マレーシア校やマレーシア日本国際工科院(MJIIT)を通じた交流の促進を図る予定である。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部