フィリピン科学技術省(DOST)は6月9日、同省の技術応用推進研究所(TAPI)が立ち会い、TechShake社とブルネイ・イノベーション・ラボ(BIL)が、フィリピンのスタートアップやイノベーターのASEAN市場進出を後押しする了解覚書(MoU)に署名したと発表した。

(出典:DOST)
MoUは5月29日に署名され、ブルネイとフィリピンのスタートアップおよびイノベーション環境の成長を支援する国境を越えた提携を正式化した。TAPI投資・事業運営部門の監督科学研究専門官として調印式に出席したピエール・ソニア・S・デラ・コルテ(Pierre Sonia S. Dela Corte)氏は、TechShake社がBILとのMoUの直接の署名者で、TAPIは同社の戦略的パートナーだと説明した。同氏は、この節目はフィリピンのイノベーターの活動範囲を国内市場の外へ広げ、ASEANのスタートアップ・デジタルイノベーション環境で、フィリピンを積極的な貢献者に位置づける手段になると述べた。
2016年設立のTechShake社は、フィリピンと日本で事業を展開する東南アジア有数のアクセラレーター兼スタートアップ・エコシステム構築機関で、約10年にわたり日本と東南アジアの創業者、企業、投資家を結んできた。BILは、ブルネイの持続可能な経済を支えるデジタル分野の先導的人材とテクノプレナーを育成する国家プラットフォームである。提携により両者は、広報・共同プロモーション、現地市場・投資に関する知見共有、イノベーション・ツアー、市場参入プログラム、二国間の知識共有プラットフォームなどで協力する。
TechShake社の最高経営責任者(CEO)兼共同創設者の足立幸太郎(Kotaro Adachi)氏は、フィリピンは単なる市場ではなくASEANへのゲートウェイであり、MoUはブルネイの創業者に体系的アクセスを、フィリピンのスタートアップにはブルネイとBIMP-EAGA地域への新たな回廊を提供すると語った。TAPI所長のマリオン・アイビー・D・デセナ(Marion Ivy D. Decena)弁護士は、この協力が国内スタートアップに新たなASEAN市場への体系的アクセスを提供し、地域での拡大・商業化というTAPIの任務を前進させると述べた。Tracxnによると、今年5月時点で国内には14759社を超えるスタートアップがある。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部