2026年6月26日、ラオス・ビエンチャンにおいて、第22回ASEAN科学技術イノベーション閣僚会合(AMMSTI-22)が開催された。本会合は、「強靱で持続可能かつ競争力あるASEANの実現に向けた『ASEAN科学技術・イノベーション行動計画(APASTI)』の推進」をテーマに開催され、ラオスのトンサリット副首相兼教育・スポーツ大臣が議長を務め、ASEAN加盟国の科学技術イノベーション担当大臣及びASEAN事務局長が出席した。
会合では、ASEANにおける科学技術・イノベーション(STI)分野の協力を推進していくことを改めて確認するとともに、「ASEAN科学技術・イノベーション行動計画(APASTI)2026-2035」の実施初年度の進捗報告を受けた。また、APASTIの進捗を管理する「APASTIモニタリング・評価ダッシュボード」及び「ASEAN技術管理ハブ」の立ち上げが報告された。
また、ASEANと欧州連合(EU)の協力による「ASEAN-EU ELEVATEイニシアティブ」の下、ASEAN技術移転オフィスの能力強化に向けた2027年の主要成果物案を承認したほか、2026年の優先経済成果(PEDs)である「宇宙科学・技術・イノベーション協力の推進に関するASEAN宣言」及び「AIに関する科学・技術・イノベーション地域プログラム(フェーズ1:保健分野の科学技術)」の進捗を確認した。
さらに、地域のSTIガバナンス強化、APASTIとの戦略的整合性の向上及びASEANのSTI優先課題の効果的な実施に向け、ASEAN科学技術委員会(COSTI)の小委員会体制を、従来の9分野から①バイオテクノロジー・食品科学、②ディープテクノロジー・新興技術、③地球・海洋・宇宙科学、④材料・エネルギー技術、⑤STIエコシステムの5分野へ再編することを承認した。
会合では、インドネシアに設置された「ASEAN・韓国ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)施設」の運用開始も歓迎した。同施設は、世界スーパーコンピュータランキング「TOP500」に入る4.2ペタフロップス級の性能を有し、ASEANが共同利用する初のHPCインフラとして、地域の研究開発や科学技術イノベーションの推進への活用を奨励した。
このほか、ASEAN・COSTIイニシアティブの実施状況、STIによるレジリエンス強化、イノベーション・エコシステムの充実、戦略的・新興技術の推進、各国の技術力向上の取組、研究能力強化及び人材育成の重要性についても意見交換及び情報共有が行われた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部