インドネシア国家研究イノベーション庁(BRIN)は6月24日、リモートセンシング衛星データの国際競争力を高めるため、BRINの衛星技術研究センター(PRTS)が解析準備データ(ARD)標準の導入を進めていると発表した。
リモートセンシング衛星データの標準化は、インドネシアの国産衛星技術開発における戦略的優先事項の一つとなっている。PRTSが開催した第6回コロキウムでは、国産リモートセンシング衛星データ製品へのARD標準の適用をテーマに、大気補正、幾何補正、放射補正から、国際研究ネットワークとのデータ相互運用性の向上までが議論された。
PRTSのワヒュディ・ハスビ(Wahyudi Hasbi)センター長は、インドネシアには世界レベルで競争できる高品質なリモートセンシングデータを生み出し、国内の研究エコシステムを強化する大きな機会があると指摘した。ARDは、国産衛星データ基盤を国際的な場で貢献できる状態にするうえで戦略的なテーマだとして、政府、学術界、産業界に対し、包摂的で国際標準に基づく国産リモートセンシングデータの変革を共に実現するよう促した。
PRTSの中級専門研究員で、光学衛星に搭載する観測機器の開発者でもあるパトリア・ラフマン・ハキム(Patria Rachman Hakim)氏は、ARDは新しいデータ形式ではなく、衛星データの生産、配布、利用の方法を変えるパラダイム転換だと説明した。ARDは、大気、幾何、放射の各補正を経たデータ製品で、複雑な前処理を必要とせず利用できる。世界各国の宇宙機関で採用され、衛星プラットフォーム間のデータ相互運用性を確保する重要な要件になっているという。
BRIN航空・宇宙研究機構のロベルトゥス・ヘル・トリハラジャント (Robertus Heru Triharjanto) 機構長は、国際標準の導入は国内宇宙技術の能力を強化する戦略の一部だと強調した。BRINはARD標準により、国産衛星データを研究者の信頼できる情報源とするだけでなく、データに基づく政策決定を支援し、世界の研究エコシステムにおけるインドネシアの競争力を高めることを期待している。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部