2026年07月
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スマート水産養殖の実現へ中国と共同研究を推進 シンガポール南洋理工大学

シンガポールの南洋理工大学(NTU)は7月2日、シンガポールと中国の研究者らが同大で開催したワークショップで、強靱な水産養殖の実現へ、材料工学や人工知能(AI)を活用した知能ベース技術の研究成果を共有し、共同研究を進展させたと発表した。

ワークショップは6月2日に「水産養殖の強靱性を高める知能ベースの技術革新」をテーマに開催された。NTU工学部の学部教育担当副学部長ルー・セイチー・ジョアキム(Loo Say Chye Joachim)教授が主導し、NTU、シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)分子細胞生物学研究所(IMCB)、シンガポール国立大学(NUS)、水産養殖イノベーションセンター(AIC)、中国の華中農業大学(HZAU)、武漢大学(WHU)の研究者らが参加した。このプロジェクトは、シンガポール国立研究財団(NRF)と中国科学技術部(MOST)の協力枠組みの下で進められている。

シンガポールと中国の研究者および学生代表が、スマート水産養殖技術に関するワークショップのため、NTUに集結した。
(出典:いずれもNTU)

水産養殖は世界の食料安全保障で重要性が高まる一方、高密度養殖は気候変動による水温上昇や水質変化、疾病、環境ストレスの影響を受けやすい。NTU材料科学工学部(MSE)長のヌグ・キー・ウォエイ(Ng Kee Woei)教授は、先端材料工学は魚の健康や生産性を高める薬剤・栄養送達技術を支え、持続可能な養殖に貢献できると説明した。

ルー教授は、魚の胃で分解されやすい生理活性物質や有益微生物を保護するマイクロカプセル化経口送達技術を紹介した。アジアシーバスを用いた試験では、プロバイオティクスとクルクミンを併用すると飼料効率と免疫が向上したほか、産卵誘発注射に代わるストレスの少ない経口ホルモン送達も検討した。

中国側責任者でHZAU水産学院副院長のマー・シューファ(Ma Xufa)教授は、AIによる疾病早期警戒、水質管理、デジタルツインなどスマート養殖技術の進展を紹介した。同大のリー・ダーポン(Li Dapeng)教授、ホウ・ジエ(Hou Jie)准教授、WHUのシャー・ゾンヤオ(Sha Zongyao)教授、A*STAR IMCBのキャロライン・ウィー(Caroline Wee)博士、NUSのレイ・ジアルイ(Lei Jiarui)助教授、AICのダイアナ・チャン(Diana Chan)博士らも、生理モニタリング、動的給餌、排水管理、高温ストレス応答などの研究成果を報告した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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