タイのチュラロンコン大学は7月22日、同大医学部が20日、「AIを通じてデジタル成長と教育の領域で地域医療イノベーションを構築する」をテーマとする国際学術会議「BRIDGE-AI Summit 2026」をチュラロンコン記念病院で開催し、国内外の大学幹部、研究者、医療関係者、専門家らが参加したと発表した。
会議は、コーネル大学、チュラロンコン大学医学部と、タイ、東南アジア諸国連合(ASEAN)、その他の国・地域の協力機関による初の共同フォーラムとなった。デジタルヘルス、人工知能(AI)、医学教育の地域協力ネットワークを構築し、研究・イノベーションを推進するとともに、急速に変化する世界に対応できる医療人材の育成を目指す。
開会式では、同大学評議会のスラキアット・サティアンタイ(Surakiart Sathirathai)議長が「デジタルヘルス・エコシステムのリーダーとしての大学」と題して基調講演した。同議長は、AIリテラシーと学際的連携を促進する「Chula AI」、学生・教職員がAI技術を幅広く利用できる「ChulaGENIE」、AI能力と倫理的で人間中心の医療実践を備えた医師を育成する「CU-MEDi」、医療従事者と一般市民向けの生涯学習基盤「MedUMORE」を紹介した。
初日は、タイ保健省のエーカチャイ・ピアンスリワチャラ(Ekachai Piansrivatchara)副次官が、デジタル技術による同国の医療戦略を説明した。また、ワイル・コーネル医科大学のタナコーン・ジラセウィジンダ(Thanakorn Jirasevijinda)教授とチュラロンコン大学医学部のニジャスリ・スワンウェラ(Nijasri Suwanwela)教授が、医療専門職教育の向上と国際学術連携の強化を目指す革新的医療専門職教育地域センターを紹介した。
ワイル・コーネル医科大学のフェイ・ワン(Fei Wang)教授は、AIによる患者中心のケア、大規模医療データの活用、医療提供システムの効率向上を論じた。同議長は、人口6億5000万人超のタイとASEAN地域には、世界最大のAIモデルを構築することではなく、社会の現実的な課題を解決する責任ある効果的なAI活用を示すことで、AIを活用した医療・教育の世界的リーダーとなる機会があると強調した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部