2026年08月
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AIビジョンの実現に向けて「AI Malaysia」を設立 マレーシア

マレーシアのアンワル・イブラヒム首相は7月28日、デジタル省傘下のAI推進機関「AI Malaysia Berhad(AI Malaysia)」の設立を発表した。同機関は、2024年12月に設立された国家AIオフィス(NAIO)を強化・制度化した組織であり、2030年までにマレーシアをAI先進国とするビジョン「AI Nation 2030」の実現に向けた中核機関として位置付けられている。あわせて、「National AI Action Plan 2026-2030(AI行動計画2026-2030)」および「MY-AISafe(マレーシアAI安全研究所)」の設立も発表された。

「AI Malaysia」は、政府全体のAI政策の調整・実施を統括する機関として、AI戦略・政策の立案や将来予測、「AI行動計画2026-2030」の省庁・産業界・関係機関における実施・調整、信頼できるAIガバナンスに向けた制度・枠組みの整備、政府・産業界・学術界・ASEANおよび海外パートナーとの連携強化、AI人材の育成やAIリテラシーの向上、AIエコシステムの強化のほか、マレーシアAI安全研究所を通じたAIの安全性評価、標準化、技術的保証の推進などを担う。

「AI行動計画2026-2030」は、「包摂的な成長、持続可能性および国民のウェルビーイングを推進する、価値主導型社会の実現」をビジョンに掲げている。同計画では、①グローバル競争力のある人的資本、②市場主導型イノベーション、③データおよびコンピューティングインフラストラクチャ、④責任あるガバナンス、⑤持続可能な資金調達と投資の5つを、目標実現のための基礎的な取り組みとして位置づけている。

「マレーシアAI安全研究所」は、安全で信頼できる責任あるAIエコシステムの構築を目的として設立された。AIの安全性評価やテストを含む研究・開発・商業化・イノベーション、国内外における人材育成・専門知識の共有・技術移転のための戦略的連携、規格策定・リスク管理・コンプライアンス確保などを担う。AIに関するガバナンスの整備や安全性の確保などを推進する。これらの取り組みを通じて、AIの信頼性向上とレジリエンス強化を図り、地域のハブとしてのマレーシアの地位を高めることを目指す。

今回の「AI Malaysia」、「AI行動計画2026-2030」および「マレーシアAI安全研究所」の設立により、マレーシアはAI政策の立案・実施、安全性の確保とレジリエンスの強化、人材育成、国内外の連携を一体的に推進する体制を整備した。政府はこれらの取り組みを通じて、AIイノベーションを促進するとともに、安全で責任あるAIの活用を推進し、「AI Nation 2030」の実現を目指す。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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