ベトナム科学技術省(MoST)は7月31日、ロシア国営原子力企業ロスアトム傘下のロスアトム建設技術社代表団との会談で、原子力科学技術センター(CNST)計画の実施加速、小型モジュール炉(SMR)関連技術の段階的な研究・習得、原子力、放射線安全、核セキュリティー分野の人材育成支援をロシア側に要請したと発表した。
会談は7月30日に行われ、ベトナムのヴー・ハイ・クアン(Vu Hai Quan)科学技術相と、ロスアトム建設技術社のイリヤ・ヴェルギザエフ(Ilya Vergizaev)社長が率いる代表団が出席した。双方は、原子力協力には戦略的意義があり、両国首脳が一貫して重視していると確認した。また、今回の訪問が相互の信頼と理解を深め、両国機関による今後の協力を効果的に進める弾みになるとの見方を示した。
協議では、CNST計画の実施加速と、原子力発電全般および同計画に必要な人材育成協力を重点課題とした。同相は、同計画はベトナム指導部が特に重視しており、研究能力の向上、SMRを含む原子力技術の段階的な習得、高度人材の育成、平和目的での原子力利用の拡大を通じた社会経済発展に貢献すると強調した。
また、同相は、両国の関係機関が実行可能性調査(FS)報告書と建設予定地承認申請書類の取りまとめを進めていることを評価した。一方、実現可能性を確保し、各国の法令に適合させるには、技術、財務、実施工程の一部について、引き続き協議し、合意する必要があると指摘した。その上で、同報告書と申請書類の精査・完成、適切な実施工程の策定、権限を有する機関による審査・承認を円滑にする資金支援の仕組みの検討を求めた。
同社長は、報告書の早期完成に向けてベトナムと緊密に協力し、人材育成、機器の現地化、CNST計画の次段階の実施でも協力を強化する用意があると表明した。双方は、両国首脳の関心と関係機関の緊密な連携により、現在の困難や障害が段階的に解消され、両国の期待と利益に応える形で同計画を効果的に実施する条件が整うとの確信を示した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部