タイ国家高等教育・科学・研究・イノベーション政策評議会事務局(NXPO)は8月4日、電気自動車(EV)技術の発展に向けた戦略的アプローチを発表した。タイはこれまでASEAN有数の自動車生産拠点として、産業基盤やエンジニアリング技術、国内サプライチェーンを確立してきた。NXPOは、これらの強みを生かすとともに、投資促進や政府支援を通じて、EV分野においても「利用国」から「技術開発国」への転換を目指す。
NXPOはこの転換に向け、以下の3つの戦略的アプローチを掲げた。
また、NXPOはEV産業を支える人材育成も推進する方針を示した。タイ技能開発局(DSD)、職業教育委員会事務局(OVEC)、タイ専門資格認定機関(TPQI)、タイ電気自動車協会(EVAT)などと連携し、人材育成体制を強化するほか、キングモンクット工科大学グループ3校によるEV人材育成プログラムなどを通じて産学連携を支援する。加えて、国家科学技術開発庁(NSTDA)をはじめとする研究機関との連携により、技術開発を担う高度人材の育成を強化しており、2026年までに少なくとも650人のEV専門人材を育成することを目標としている。
NXPOは、タイがEV産業のあらゆる分野で競争するのではなく、競争優位性を持つ分野に戦略的に投資することが重要であると強調している。こうした取り組みにより、タイを従来の自動車生産拠点という立場だけでなく、EV技術開発にも貢献する拠点へと発展させ、長期的な国際競争力の強化を目指すとしている。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部