2026年10月
トップ  > ASEAN科学技術ニュース> 2026年10月

将来のAI拠点化に向けクアルコム社が半導体協力を提案 ベトナム

ベトナム科学技術省(MoST)は9月1日、クアルコム(Qualcomm)社がベトナムを将来の人工知能(AI)拠点の一つとする意向を示し、同国での事業を製造中心から高度な研究開発と商業化へ広げる可能性のあるAI・半導体分野の協力を提案したと発表した。

8月28日にハノイで行われた会談で、同社のクリスティアーノ・アモン(Cristiano Amon)社長兼CEOは二つの主要な協力分野を示した。第一に、ベトナムのテクノロジー企業や企業グループによる半導体、AI、データセンター分野の研究開発・製造能力の拡充を促し、クアルコム社との連携を通じて製品を開発・製造し、世界市場に投入する枠組みを提案した。

第二に、クアルコム社のオープンソースAIプラットフォームの活用を促すため、ベトナムの大学や研究機関との連携を強化し、これを基盤として商業化可能なテクノロジー製品の研究開発と製造に取り組む考えを示した。同氏は、技術の研究開発と商業化には企業、高等教育機関、研究機関の緊密な連携によるトリプルヘリックスモデルが必要だと指摘した。

また同社長兼CEOは、韓国との符号分割多元接続(CDMA)方式の移動通信網に関する過去の研究開発協力が、同国のハイテク産業の発展を促し、国内テクノロジー企業の能力向上と海外展開の基盤になったと説明した。その上で、これらの構想を実現する枠組みを設けるため、ベトナム政府との了解覚書(MoU)の締結を提案した。

ヴー・ハイ・クアン(Vu Hai Quan)科学技術相は、提案がベトナムのハイテク、AI、半導体開発の戦略的方向性に合致するとして支持を表明した。また、協力によって国内の企業、大学、研究機関が世界のテクノロジー分野のバリューチェーンに一層深く参画できるとの見方を示した。さらに、MoSTがクアルコム社と連携して協議内容を具体的な協力文書にまとめ、共同研究開発、人材育成、国内テクノロジー企業への支援を推進するための基盤を整える方針を明らかにした。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

  • アジア・太平洋総合研究センター
  • Science Japan
  • 客観日本
上へ戻る