10月15日、ベトナムのヴー・ハイ・クアン(Vu Hai Quan)科学技術相は、フィンランドのヴィレ・タヴィオ(Ville Tavio)開発協力・外国貿易相と会談し、科学技術、イノベーション、デジタル変革、戦略技術分野における協力拡大について協議した。
同科学技術相は、両国の科学技術・イノベーション協力の基盤となっている「ベトナム・フィンランド・イノベーション・パートナーシップ・プログラム」(IPP)がスタートアップ支援、人材育成、イノベーション・エコシステムの発展に貢献したと評価した上で、高度人材育成や戦略技術の研究・習得に向けた新たな協力プログラムの検討を提案した。
会談ではデータセンター開発が主要議題となった。ベトナムは東南アジアのデータセンターハブを目指しており、エネルギー供給や越境データ流通に関する課題に取り組みながら、法制度整備を進めている。同科学技術相はまた、量子技術及び衛星技術を優先的な戦略分野と位置付け、Starlinkの試験導入を認可するとともに、小型モジュール炉(SMR)を含む新たなエネルギーソリューションを検討しているとした。
同開発協力・外国貿易相は、ベトナムを東南アジアにおける重要なパートナーであるとし、デジタルインフラ、データセンター、量子技術、衛星通信、サイバーセキュリティ、グリーン・トランジション分野で大きな協力余地があるとの認識を示した。
フィンランドはベトナムを東南アジアで最も重要な貿易相手国と位置付けており、2025年には両国関係を「戦略的パートナーシップ」へ格上した。今回の訪問に際し、同開発協力・外国貿易相は「フィンランドとベトナムの協力は新たな段階に入っている」と述べた上で、イノベーション、デジタル化、持続可能なインフラを成長の原動力として挙げた。今回の協議は、こうした戦略的パートナーシップの具体化に向けた動きの一環と位置付けられる。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部