2023年12月11日-12月15日
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内モンゴルの「空中牧場」、家畜に新鮮な牧草を提供

2023年12月14日

 中国内モンゴル自治区オルドス市オトク旗にある敷地面積140平方メートルの牧草水耕栽培拠点では、人工照明や自動噴射、液体循環などの技術により、青々とした牧草がわずか7日間で育つ。1日当たりの生産量で牛50頭が飼育でき、現地の住民からは「空中牧場」と呼ばれている。新華網が伝えた。

 この空中牧場では、高くそびえる自動育苗棚に牧草がずらりと並べられており、その棚には人工照明や温度・湿度モニターなどの設備が揃っている。

 空中牧場の責任者である哈斯巴図氏(40)はオトク草原で育ち、家畜飼育業に従事していた。同氏は2015年にオーストラリアで「牧草の水耕栽培」を見学し、地元で試験的に栽培しようと考えた。2016年に帰国すると、コンテナを利用した牧草水耕栽培を試験的に行い、成功を収めた。2019年から再びコンテナを使い、家畜飼育における牧草の年間需要を満たすべく、牧草の大量かつ安定的な水耕栽培を開始した。

 哈斯巴図氏は2020年に機械メーカーと提携し「農業+工業」モデルによる牧草水耕栽培の管理を試行し、牧草のスマート化水耕栽培拠点を開発。今年2月には国家知的財産権局から実用新案権を取得した。

 4月には種子選別、殺菌消毒、浸漬・発芽促進、トレイ育苗、牧草刈取を一体化した完全自動化生産ラインを完成させており、「農業+工業+スマート化」モデルにより、牧草水耕栽培のより正確な管理が行われるようになった。

 哈斯巴図氏は「牛や羊が食べる牧草が野菜のようにハウス内で育ち、季節の制限を受けずに済むとは考えもしなかった。冬でも家畜は新鮮な牧草が食べられる。飼育コストを削減しただけでなく、牧草の栄養価も上がった。データによると、家畜の新鮮な牧草の消化率は70%、エネルギー変換効率は90%に達し、乾燥牧草をそれぞれ40%と80%上回っている。農家・遊牧民が年間通してこの牧草を使えば、飼料コストを40%削減できる」と語った。

 
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