中国自然資源部(省)中国極地研究センターによると、中国は南極で氷底湖の掘削を計画している。現在実施されている中国第40次南極観測で、内陸部の観測隊員は現地でルート探しを完了した。新華社が伝えた。
同センター極地氷雪・気候変化研究所の姜蘇研究員は「この氷底湖は南極東部のプリンセス・エリザベス・ランドに位置し、氷床の表面から3600メートル以上の深さにあり、中国の南極基地『泰山』から120キロ離れている。中国は2022年にこの『キリンが静かに横たわる』ような形の氷底湖を『麒麟氷底湖』と命名し、南極研究科学委員会(SCAR)に採用された」と説明した。
中国の固定翼機「雪鷹601」は2015年以降、プリンセス・エリザベス・ランドの航空調査を複数回行っている。航空地球物理学データに基づき、麒麟氷底湖の立体構造について、湖面の長さ42キロ、湖面面積370平方キロ、最大水深200メートル、沈積物の厚さ最大300メートル以上と推定している。
南極内陸の観測隊員は中国第40次南極観測の期間中、中国の高分解能衛星リモートセンシング映像によって選ばれた氷底湖エリアの出入りルートに基づき実地調査を行い、初めて麒麟氷底湖エリアに入り、複数の氷底湖掘削先選定作業を実施し、今後の氷底湖科学掘削の事前準備を行った。
南極の氷底湖は長期間にわたり氷床に覆われ、高圧、低温、低栄養といった独特の環境条件を備えており、生物進化や地球気候変動、南極氷床の変化に関する唯一無二の情報を提供している。科学掘削は氷底湖実物サンプルを取得する唯一の手段で、2012年以降、米国、英国、ロシアが南極氷底湖の掘削を相次いで実施し、3カ所の氷底湖からサンプルを得た。
姜氏は「麒麟氷底湖はこれまで発見された中で2番目に深い南極の氷底湖で、外界から300万年以上隔絶された形成の歴史を持ち、氷底湖と氷底生命探査の理想的な研究対象といえる」と述べた。