2025年02月17日-02月21日
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固体電池、2027年前後に小規模量産の見通し

2025年02月21日

 中国北京市で15、16両日、2025中国全固体電池産学研協同イノベーションプラットフォーム年次総会兼第2回中国全固体電池イノベーション発展サミットフォーラムで開催された。「全固体電池材料のイノベーション・研究開発プラットフォームの高度化」をテーマに、8人の院士(アカデミー会員)と60人以上の専門家・学者が、全固体電池の革新的なブレイクスルーと課題について議論を交わした。科技日報が伝えた。

 全国政治協商会議常務委員で、経済委員会副主任を務める工業・情報化部(省)元部長の苗圩氏は会議で「現行の液体電池と比べると、固体電池は安全性やエネルギー密度の面で明らかな優位性を持つ。新エネルギー車の航続距離と安全という課題を解決し、今後世界の動力電池における焦点の一つになる見込みだ。固体電池の産業化は依然として、技術、工程、コストの問題を解決する必要がある。現在の世界の固体電池の研究開発の進展を見ると、量産技術の成熟が必要で、2027年前後に小規模量産が実現する見通しだ」と述べた。

 中国科学院院士で、中国全固体電池産学研協同イノベーションプラットフォーム理事長の欧陽明高氏は報告の中で、全固体電池の技術ロードマップを分析し、全体的なアプローチを明確にした。欧陽氏は「現在は硫化物電解質を主体とした電解質と高ニッケル三元正極およびシリコンカーボン負極を組み合わせた技術ロードマップに焦点を当て、エネルギー密度400Wh/kg、サイクル寿命1000回以上を性能目標とし、27年には乗用車向けの小規模搭載、30年の量産化実現を目指すべきだ。この目標を達成するためにはまず、全業界の共通的基礎材料サプライチェーンを構築する必要がある」との見方を示した。欧陽氏はまた、そのチームの硫化物固体電解質、高ニッケル三元複合正極、シリコンカーボン複合負極の研究開発の進展についても説明した。

 一汽集団首席科学者で、研究開発総院先端自動車統合制御全国重点実験室の王徳平室長は「全固体電池はここ数年の発展により重要技術のブレイクスルーを果たしており、現在はプロトタイプの試作段階にある。エネルギー密度400Wh/kgの全固体電池は、今後2、3年で小規模な車載応用が実現する見通しだ」と述べた。王氏は「業界は標準の制定を急ぎ、重要技術のブレイクスルーと学際的な工学技術開発を続けることで産業全体が高度化する好循環を実現し、中国の動力電池における先進的地位を維持すべきだ」と提案した。

 BYD(比亜迪)リチウム電池有限公司の孫華軍CTOは「世界で全固体電池が急速に発展しており、材料のイノベーション、界面最適化、安全性向上、コスト管理が重点で、産学研協力により技術の進歩を推進するべきだ。BYDはすでに、重要材料技術の研究開発、セルシステムの開発及び生産ラインの建設を網羅した固体電池産業化の実現可能性検証を開始している。27年前後に量産モデル車載応用を開始し、30年前後に量産化を実現する予定だ」と語った。

 
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