2025年06月23日-06月30日
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中国、太陽系天体観測用の望遠鏡2基を建設開始

2025年06月26日

 中国科学院紫金山天文台は21日、青海省冷湖で「4.2メートル地上設置型天体測量望遠鏡」と「2.5メートル多端子型汎用望遠鏡」の着工式を行った。科技日報が伝えた。

 4.2メートル望遠鏡は、中国国内で最大規模の天体観測望遠鏡であり、中国初の4メートル級単一反射天体望遠鏡でもある。同望遠鏡は大口径の単一反射鏡を採用し、歪みの少ない結像性能、高精度な位置測定能力、深い探査限界を備えており、太陽系の暗く移動する天体について、その位置や運動、特性を高精度に計測することを目的としている。これにより、中国独自の太陽系天体暦の構築と維持を支えるほか、宇宙開発や深宇宙探査における地上からの観測支援にも用いられる。

 中国科学院紫金山天文台の趙海斌研究員によると、同望遠鏡は2027年に完成予定で、完成後は太陽系天体の高精度観測に特化した世界最大規模の望遠鏡となるという。

 2.5メートル多端子型汎用望遠鏡は、中口径の精密測量望遠鏡で、複数の観測端子や機能を備え、多様な用途に対応する。太陽系の自然天体および人工天体を対象に、複数の波長帯や観測モードによる高精度な測量を行う計画で、これにより、天体暦表の作成や長期的な運用に貢献する。完成は2026年の予定で、中国最大の同軸送受信レーザー測距望遠鏡となる。

 趙氏は、「太陽系天体暦表の構築と維持には、一定数の太陽系天体に対して、長期間にわたる高精度な観測が必要だ。2基の望遠鏡は異なる特性を活かしながら、相互に連携して観測にあたる」と説明。「2.5メートル望遠鏡は、地球に近くて視運動速度が速い人工・自然天体を重点的に観測し、4.2メートル望遠鏡は大口径を活かして、より遠くて暗い天体の観測を担うことになる。これらを組み合わせることで、太陽系内のさまざまな運動天体の観測が可能になる」と述べた。

 
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