中国の月探査機「嫦娥6号」が約1年前、世界初となる月裏側からのサンプルリターンを果たした。その持ち帰ったサンプルの研究成果が注目を集めている。中央テレビニュースが伝えた。
中国科学院からの最新情報によると、中国科学院地質・地球物理研究所、中国科学院国家天文台、南京大学などの研究チームは嫦娥6号のサンプルを利用して「月裏側のマグマ活動」「月の古磁場」「月マントルの含水量」「月マントルの進化的特徴」という4つの成果を発表した。
月・惑星科学分野における画期的な意義を持つこれらの研究成果を記した論文は、学術誌「ネイチャー」に巻頭論文としてオンライン掲載された。
今回の研究で中国の科学者は、嫦娥6号のサンプルを通じて、複数の独創的な進展を遂げた。
(1)約42億年前と28億年前に、月の裏側で異なる2つの玄武岩質火山活動期があったことを明らかにし、月裏側が長期にわたる火山活動を維持できたことを示した。
(2)月裏側の古磁場情報を初めて取得し、月の磁場強度が28億年前に上昇した可能性を示した。これは月のダイナモ磁場が単調に減衰したのではなく、変動があったことを示唆している。
(3)月裏側マントルの含水量を初めて測定した。表側マントルの含水量を大きく下回ることが分かった。これは月内部の水分分布にも違いがあることを示唆している。
(4)月裏側の玄武岩が極めて枯渇した供給源に由来することを発見した。これは原始月マントルの極度な枯渇を示すか、大規模な衝突イベントによる溶融物抽出に起因する可能性があり、大規模な衝突イベントが月の深層部の進化に大きな影響を与えた可能性があることを示唆している。

(画像提供:人民網)