中国広東省広州市ではこのほど、超大型台風18号(ラガサ)の直撃を受け、複数の地域で業務や交通機関が停止した。そんな中、高さ600メートルの広州タワーは強風を受けながらも安定を保っていた。南方日報が伝えた。
9月24日に撮影された映像では、タワー内部の制振ダンパーが揺れる様子が確認できる。この揺れによって全体の安定が維持されていたのだ。
実際にタワーを安定させているのは、内部に設置された二つの巨大な水槽だ。パッシブ・チューンド・マス・ダンパーと呼ばれるこの装置は、タワーの109~110階にある科学展示エリアに設置されている。総重量は1200トンで、旅客機5機分に相当する。強風や地震の際、タワーが一方向に揺れると、ダンパーが反対方向に移動し、揺れを打ち消すように作用して全体の重心を安定させるもので、防災設備としての機能も持つ。
広州タワーには構造ヘルスモニタリングシステムも導入されている。タワー本体の5か所に数百のセンサーを配置し、応力や変形状況、風や地震などの荷重などのパラメータを常時モニタリングしている。これらの解析結果に基づき、潜在的なリスクを早期に把握し、保守計画に役立てている。
さらに、外観のメッシュ構造は風を通し、風荷重を軽減する効果がある。特に最上部は最も強風を受けやすいため、風が直接抜けるように粗いメッシュ構造が採用されている。中腹部は航空機の設計を参考に断面積を小さく抑え、上部構造を支えるため鋼材を密に配置しており、下部は幅広い基礎部分が全体の重量を支え、安定性を確保している。

(画像提供:人民網)