6G技術は現在、研究開発の重要なブレイクスルー段階に入り、世界的な技術競争が繰り広げられている。中国は2025年までに6Gのビジョンと要件に関する研究を完了し、30年に商用展開することを目標としている。工人日報が伝えた。
11月2日、広東省深圳市で行われた第15回全国運動会の聖火リレーで、ひときわ注目を集める特別な「聖火ランナー」の姿があった。それは、5G-A技術を搭載した人型ロボット「夸父」で、人間のように走り、手を振り、聖火を受け渡し、聖火リレーを無事に「完走」した。
中国移動(チャイナモバイル)の関係者は、「ロボットによる自律的な聖火リレーの通信基盤として、低遅延・高信頼性という5G-Aの特徴が、聖火リレーでのロボットの動作の正確性と連続性を確保した」と語った。
5Gから6Gへの進化における重要段階として、5G-Aは消費者向け利用から産業での応用へと拡大しており、とりわけAIとの深い融合により、多くの革新的な応用を生み出し、各産業のデジタル・トランスフォーメーションに新たな原動力を与えている。例えば、中国移動は「5G-A+低空経済(低空域飛行活動による経済形態)」「5G-A+スマート工場」「5G-A+自動運転」など複数のモデルケースを構築し、エンボディドAIや車載ネットワーク(IoV)の大規模な発展を後押ししている。
専門家によると、6Gは通信面で大きな性能向上の余地を持ち、「3つの倍増」と「3つの融合」を実現するという。「3つの倍増」とは、通信速度、接続数、高信頼性・低遅延能力の大幅な向上を指し、「3つの融合」とは「通信とセンシング」「通信とAI」「空・宇宙・地上の融合」を指す。試算では、30年までに中国の6G市場規模は1兆2000億元(1元=約22円)を上回る見通しだ。
中国移動通信有限公司研究院の研究では、6G時代の自動運転分野では、車両が道路状況の情報をリアルタイムに受信できるだけでなく、「通信とセンシングの融合」技術によって障害物を事前に感知できるようになる。これは車に「予知レーダー」を搭載するようなもので、交通事故の発生を効果的に防ぐことができる。生産分野では、6Gの接続数や高信頼性・低遅延能力の倍増によって、インダストリアル・インターネットの全面的な高度化が進む。産業用ロボットはサプライチェーン管理システムとリアルタイムに連携し、生産需要に応じて生産計画を適時調整し、生産工程を最適化し、生産効率を高めることができる。
このほど中国電信研究院と中国電信北京公司は産業パートナーと連携し、北京市延慶区で業界初となる6G向けマルチステーション・マルチインテリジェントRISネットワーク試験を実施し、6Gの広域カバレッジとシームレス接続技術の発展に向けた道筋をつけた。
中国電信研究院は今後、6Gコア技術の研究開発をさらに強化し、産業応用を加速させ、6Gの技術革新と産業発展に貢献していくとしている。