中国の「第15次五カ年計画(2026~30年)」建議案は、「先見的に未来産業の布陣を構築し、多様な技術ルート、典型的な応用シーン、実現可能なビジネスモデル、市場規制・監督ルールを模索し、量子科学技術、バイオマニュファクチャリング、水素・核融合エネルギー、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)、エンボディドAI、第6世代移動通信(6G)等を新たな経済成長分野にしていく」と打ち出した。中国は積極的に未来産業を育成して、質の高い発展に新たな原動力を注入しようとしている。人民日報が伝えた。
安徽省合肥ハイテク産業開発区を東西に走る雲飛路は、距離は長くないものの、「量子街道」という別名で知られる。周辺には多くのテクノロジー企業が集積し、量子計算・量子通信・量子計測のトータルチェーンを網羅する産業エコシステムを形成している。
本源量子の研究所には、白い大型機器が置かれている。中国が独自開発した第3世代超伝導量子コンピューター「本源悟空」だ。「本源悟空」は2024年1月に稼働を開始した。超伝導量子チップシステム、量子計算・計測・制御システム、量子コンピューター操作ソフトウェアシステム等で構成され、国産化率は80%を超え、他の部品も自社開発品のスペアを用意している。これは、中国で超伝導量子コンピューターの産業チェーンがほぼ形成されたことを示している。
実際、量子計算はすでに日常生活への応用が進んでいる。例えば、蚌埠医科大学第一附属医院では、医師が乳がんマンモグラフィー検査の実機応用システムを利用することで、従来のアルゴリズムでは発見が難しかった早期乳がんの潜在的兆候を短時間でスクリーニングできる。これを支えているのが「本源悟空」の強力な計算能力だ。
今年8月、本源量子は中国科学技術大学および合肥総合性国家科学センター人工知能研究院と共同で、量子エッジエンコーディング技術に基づく薬物分子特性予測応用の実現に成功するとともに、「本源悟空」での実機検証を完了した。この技術によって、重要な薬物特性の予測精度を効果的に高め、バイオメディカル分野の発展を促進することが可能となった。
研究所から市場へと歩みを進めた「本源悟空」は、163カ国・地域から延べ3700万回以上アクセスされ、流体力学、金融、バイオメディカルなど多岐にわたって、74万件の世界的量子計算タスクを完了した。
現在、合肥市では関連企業が93社育成され、集積しており、「量子街道」を軸とした産業パークの構築を加速させている。2028年までに、量子情報関連企業を170社以上に増やし、量子産業を100億元規模の産業クラスターに育成することを目指している。

(画像提供:人民網)