中国北京市でこのほど、宇宙データセンター建設活動推進会合が開かれた。同市は700~800キロの太陽同期軌道に出力1ギガワット(GW)超の集中型大規模データセンターシステムを建設・運用することで、大規模AI計算能力を宇宙へ移すことを検討しているという。中国新聞社が伝えた。
人工知能(AI)の急速な発展は現在、計算能力の需要の増加を促している。エネルギーや放熱などの影響により、地上データセンターの長期的な発展が制約を受け、宇宙への配置が新たなソリューションになる可能性がある。
北京市科学技術委員会、中関村管理委員会副主任の龔維冪氏は席上、「重要情報インフラである宇宙データセンターは、商業宇宙およびAI分野の戦略における重要な方向性であり、『再使用ロケット+計算能力衛星ネットワーク+データ応用』が支える新型産業チェーンの形成をけん引すると見られる。北京市はこれを国際科学技術革新センター建設の重要な方向性の一つとして支援を強化し、その建設を急ぐ」と述べた。
会議で発表された計画案によると、データセンターシステムは宇宙計算能力、中継・伝送、地上管理・制御のサブシステムで構成される。データセンターの建設は次の3段階に分かれる。2025~27年にはエネルギーや放熱など重要技術のブレイクスルーを達成し、試験衛星を更新・開発し、第1期計算能力衛星ネットワークを構築する。28~30年には軌道上での組立・建設などの重要技術のブレイクスルーを達成し、建設・ランニングコストを削減し、第2期計算能力衛星ネットワークを構築する。31~35年には衛星を量産してネットワーク構築のための打ち上げを行い、軌道上で大規模宇宙データセンターを完成させる。
北京市科学技術委員会と中関村管理委員会の指導を受け、北京星辰未来空間技術研究院とその傘下の北京軌道辰光科技有限公司が中心機関となり、商業宇宙産業チェーンの有力機関を集め、宇宙データセンター革新コンソーシアムを構築する。宇宙データセンターの建設および応用を中心目標とするコンソーシアムは、すでに一連の基幹・コア技術のブレイクスルーを達成し、第1世代試験衛星「辰光1号」の開発を完了し、総組立・試験を実施しているという。年内もしくは来年の始めに時期を見計らい打ち上げる予定だ。