2025年12月08日-12月12日
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中国の研究者、イネの高温感知メカニズムを解明

2025年12月09日

 中国科学院分子植物科学卓越革新センターの林鴻宣院士(アカデミー会員)チームと、上海交通大学の林尤舜研究員チーム、広州国家実験室の李亦学研究員チームによる共同研究により、イネが高温を感知して応答する二重の「暗号ロック」を解明し、植物に存在する熱シグナル感知メカニズムを明らかにした。関連成果は北京時間3日、国際学術誌「Cell」に掲載された。中央テレビニュースが伝えた。

 研究チームは長年の研究を経て、イネにおける2つの重要な制御因子、DGK7(ジアシルグリセロールキナーゼ)とMdPDE1(ホスホジエステラーゼ)を解明した。これらは「警報システム」のように機能し、高温という物理的シグナルを細胞が理解できる「生物学的指令」へと段階的に変換し、細胞の境界から細胞核へと情報を伝達する。今回の発見は、細胞膜の脂質リモデリングから核内のシグナルカスケードに至る全過程を体系的に結び付け、この分野で長く残されていた難題を解決した。

 このメカニズムの解明により、育種における標的が得られた。高温条件下では、単一遺伝子を改良した系統が対照比で50~60%増産し、二つの遺伝子を同時に改良した系統は対照比でおよそ2倍の増産を達成した。しかも通常条件下の収量には影響がない。科学者は作物の高温耐性を向上させるだけでなく、音量調節のように「段階的な高温耐性」を設計した品種を育成できるようになり、地域ごとの気候条件に適応させることが可能となる。これは他の主要穀物の高温耐性育種改良にも確かな理論的根拠と貴重な遺伝資源を提供するという。

(画像提供:人民網)

 
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