2025年、中国では消費財買い替え政策の後押しを受けて、スマートフォン市場の規模が1兆元(1元=約22円)の大台を突破した。新華網が伝えた。
2025年12月、字節跳動(バイトダンス)と中興通訊(ZTE)が連携して打ち出した新型人工知能(AI)統合スマートフォン「豆包AIスマホ」は、消費者に新たなイマジネーションの空間を切り開いた。
「今晩、家に帰るルートを考えて」と話しかけると、スマホが自動的に地図を開き、渋滞しているエリアを回避したルートを考えてくれる。「ダウンジャケットを買いたいんだけど」と言えば、スマホが予算とニーズを確認し、複数のショッピングサイトやアプリの値段を比較し、クーポンの取得まで行ってくれる。
中興の崔麗最高開発責任者(CDO)は、「AIスマホは次なる変革をもたらす可能性がある。ハードウェアとソフトウェアが連携するデジタル中枢から、AIとハードウェアが連携するスマート中枢への進化だ」と述べた。
現在、AIとスマホの融合イノベーションは、大手スマホメーカーの間で戦略配置の重要な方向性となっている。
華為技術(ファーウェイ)は独自のオペレーティングシステム(OS)「鴻蒙(HarmonyOS)」の新バージョン「HarmonyOS 6」の中で、AIスマートアシスタント「小芸(シャオイー)」をユーザーの「スマートサービス統一インターフェース」にレベルアップさせ、アプリを超えたオペレーション能力を持たせた。栄耀(Honor)の新型スマホ「Honor Magic8 Pro」は、栄耀の自己改善型AIネイティブ大規模モデル「魔法大模型3.0(MagicLM3.0)」と融合し、スマート音声アシスタント「YOYO」と「E10モーションセンシングエンジン」を結びつけ、ユーザーの行動に対する予測判断機能や自律的サービス機能を実現した。テキストや画像の生成から、より複雑なシーンの感知、双方向のやりとりまで、AIは今や付加機能から基盤的能力へと進化を遂げつつある。
スマホメーカーだけではない。大規模AIモデルの開発に携わる新興テクノロジー企業、北京智譜華章科技有限公司(智譜AI、Zhipu AI)はこのほど、スマホの操作ができるAIエージェントモデル「AutoGLM」をオープンソース化することを発表。AIスマホの技術的ハードルを大幅に引き下げ、AIスマホのエコシステムを、閉じられたものから開放的で共創するものへと転換させるとして期待されている。
米市場調査会社「Omdia」のスマホ産業研究責任者の劉芸璇氏は、「AIスマホは登場したばかりの頃と比べ、機能のはめ込みレベルの深さや使用体験、応用シーンの豊富さなどが、わずか1年で著しく向上した」と指摘する。
米調査会社IDCの試算では、2025年に中国のAIスマホ出荷台数は1億1800万台を超え、市場で40.7%のシェアを占めたとしている。
関連機関の予測では、26年には次世代AIスマホが主流になり、出荷台数は前年比31.6%増の1億4700万台に達し、市場で53%のシェアを占めるという。