中国北京市で1月29日、人型ロボット分野に特化した初のパイロット生産・検証プラットフォームが稼働した。プラットフォームには500台余りの精密機器が並び、3本のスマート生産ラインが同時に稼働しており、これまで実験室にとどまっていた「未来のロボット」が一般家庭に普及するための道筋を切り開くという。科技日報が伝えた。
北京人型ロボットイノベーションセンターパイロット生産・検証プラットフォームの責任者である劉益彰氏はラインオフしたばかりのロボット関節部品を手に取り、「簡単に言えば、パイロット生産プラットフォームはロボットが研究室の試作機から量産商品へと変わるための懸け橋だ。科学技術成果の実用化プロセスでは、実験室の試作機は見た目は良いが使いにくいことが多く、性能は基準を満たしていても工程が複雑でコストが高く、そのままでは量産できない。パイロット生産・検証プラットフォームは、まさにこの課題を解決するために生まれたものだ」と説明した。
今回稼働したプラットフォームの敷地面積は9700平方メートルで、人型ロボットにとっての「試験場」となる。小ロット試作ラインは企業の試作ニーズに対応し、エンボディドAIロボット生産実証ラインは量産プロセスをシミュレートする。さらに、関節生産実証ラインが中核部品の製造を担い、力制御試験や環境適応性試験など検査設備を備えた専門実験室と併せ、コア部品から完成機まで網羅する全工程のパイロット生産サービス能力を構築している。
現場で体験した北京のあるロボット系スタートアップ企業の創業者は、「このプラットフォームの構築は、私たちにとってまさに恵みの雨だ。自分のチームは人型ロボットの試作機を開発していたが、パイロット生産段階が欠けていたため、コア部品の合格率は60%にとどまり、量産計画が何度も先送りされてきた。今ではプラットフォームによる工程最適化を通じて部品合格率が98%まで向上し、製造コストが40%削減できた。ようやく市場展開を始められるようになった」と語った。
北京市はこのほど、「エンボディドAI科学技術イノベーション・産業育成行動計画(2025~27年)」を打ち出し、産業発展の青写真を示した。計画では、応用シーンの大規模展開を進め、研究・教育、自動車生産、商業小売などの分野で段階的に応用環境を開放し、エンボディドAIロボット1万台規模の導入を優先的に推進することで、1000億元(1元=約22円)規模の産業クラスターを育成するとしている。

(画像提供:人民網)