2026年02月24日-02月27日
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中国の人型ロボット普及を支える要因と課題

2026年02月27日

 春節(旧正月、今年は2月17日)連休中、中国では人型ロボットが科学技術と伝統文化が融合した主役として注目を集めた。中央広播電視総台(CMG)や地方テレビ局の年越し番組で高難度のパフォーマンスを披露したり、縁日や商業施設、レストランなどでも幅広く活用された。レンタル市場は活況を呈し、SNS上でも大きな話題となった。経済日報が伝えた。

 近年、中国は「第14次五カ年計画(2021~25年)のロボット産業発展計画」や「人型ロボットの革新的発展の指導意見」、「人工知能(AI)+」行動や第15次五カ年計画(2026~30年)におけるエンボディドAIの展開に関する提言など、国としてロボット産業の発展に関するトップレベル設計を行い、支援を継続的に強めてきた。地方政府も同時に動き、多くの省や市がロボット産業の発展を支援する個別の政策を打ち出している。

 テクノロジーの自立・自強の戦略的方向性の下で「政策による誘導-資本の追随-企業の取り組み」という循環が形成された。中国のロボット特許出願件数は世界総数の3分の2を占めている。統計によれば、2025年8月4日時点で、全国22都市に1万社を超えるロボット企業が集積しており、東部・中部・西部のいずれにも該当都市がある。

 産業体系とコスト面の優位も、ロボット分野の取り組みを支えている。

 中国は世界最大のロボット生産国であり、世界のロボット製品の55%は中国で生産されている。今年の春節特別番組に登場した各種人型ロボットでは、コア部品の国産化率が70%を超えているという。

 現地化したサプライチェーンはロボット製造コストを下げ、設計から量産までのイテレーション周期を短縮した。2025年には、国内の人型ロボット完成機メーカー数が140社を超え、発表された製品は330モデルを超えた。

 巨大市場と多様なシーンが、ロボット製品のイテレーションを促している。

 自動車製造、3C(コンピューター、通信機器、家電)組立などの工業現場から、倉庫物流、スマート介護・養老などのサービス産業まで、デジタル・スマート化トランスフォーメーションの動きがロボットの活用機会を広げている。

 現在、人型ロボット産業には3つのボトルネックがある。第1に、コストと価格の矛盾である。国産ロボットのコストは大幅に下がったが、数万元(1元=約23円)から数十万元の販売価格はなお一般の消費能力を上回り、規模化による普及には時間を要する。第2に、信頼性と汎化能力の隔たりである。春節特別番組の舞台での安定した動作は事前設定された環境に依存しており、現実シーンの複雑さと変動は、ロボットの自律的な知能により高い要求を突きつける。第3に、データとアルゴリズムのイテレーションのボトルネックである。エンボディドインテリジェンスには膨大な実シーンデータの投入が必要だが、現状ではデータ収集コストが高く、標準も統一されていない。

(画像提供:人民網)

 
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