2026年04月06日-04月09日
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AI解析で麦畑管理 無人農機やドローンで農作業が省力化

2026年04月09日

 中国山東省では、AIによる麦の生育分析や、無人農機・ドローンの導入により、農作業の効率化が進んでいる。新華社が伝えた。

 濰坊市の大規模農家、岳夢羲さんの麦畑は、生育回復期を迎えていた。岳さんは今年、これまでのように自ら畑を見回るのではなく、大型スクリーンで生育状況を確認している。画面には衛星リモートセンシング画像が表示され、区画ごとの苗の生育状況の違いが一目で分かる。濃い緑の部分では小麦が順調に育ち、色の薄い部分では追肥が必要な状態が示されている。

 岳さんの麦畑では、「スマート農機」と「スマート農業」を組み合わせたシステムが、圃場データを分析し、区画ごとの施肥設計図を作成する。このデータは、可変施肥システムを搭載したスマート農機に送信され、農機の走行に合わせて肥料を必要な場所に必要な量だけ投入する。これにより、きめ細かな管理が行われている。

 濰柴雷沃重工股份有限公司の研究開発エンジニア、馮凱氏は、「小麦の播種時には、すでにナビゲーション作業を行い、走行軌跡を記録していた。春の追肥ではその軌跡をそのまま利用できるため、苗を傷めることなく、均一に施肥できる」と説明した。試算によると、このAI大規模言語モデルを活用した精密作業システムを導入することで、作物の収量は10%増え、種子使用量は5%減り、化学肥料と農薬の使用量はいずれも10%減少、農業用水は50%節約できるという。

 山東省済寧市嘉祥県郷情農作物栽培専業合作社の技術者、李華鋒さんは麦畑の脇で操作端末を手に、画面を見ながらドローンの飛行経路を設定していた。李さんは「現在、黄色で示されている部分が作業経路だ。経路が設定されると追加の設定は不要で、作業面積や薬剤使用量も自動的に表示されるので便利だ」と話した。

 李さんが操作端末を軽くタップすると、農業用ドローンが離陸し、青々とした麦畑の上を低空で飛行しながら、霧状の薬剤を均一に散布した。このドローンはLiDAR(ライダー)システムを搭載し、一度に85キログラムの農薬を積載できる。作業幅は約7.5メートルで、1日当たり約67~80ヘクタールの作業が可能だ。李さんは「これのおかげで、春の管理効率は十数倍に向上した」と語った。

「第15次五カ年計画(2026~30年)」要綱では、農業分野で科学技術と設備による支援強化を打ち出した。山東省農業農村庁の周団結副庁長は、「2026年、山東省はスマート農業分野でAI、ビッグデータ、低空技術の開発と応用を強化し、バイオ育種、スマート農機、生産管理などの分野で複数の『AI+』農業応用シーンを構築していく」と述べた。

(画像提供:人民網)

 
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