2026年05月25日-05月29日
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LNG運搬船の建造期間を16~18カ月に短縮 上海・長興島でロボット活用進む

2026年05月29日

 中国上海市崇明区の長興島では、2025年に約7日半に1隻のペースでハイテク船舶が進水した。島内に拠点を置く中国船舶集団傘下の江南造船(集団)公司や滬東中華造船(集団)有限公司などでは、受注分の建造スケジュールが2030年前後まで埋まっている。人民日報が伝えた。

 長興島では、船体を構成する大型ブロックの組み立てや移送の精度向上、各工程の並行化などにより、LNG(液化天然ガス)運搬船の建造期間を短縮している。現在、島内でのLNG運搬船1隻当たりの建造期間は、従来の30カ月超から16~18カ月となっている。

 江南造船では、17万5000立方メートル級LNG運搬船の建造が進められている。同社生産運営第二部の瞿歓俊副部長は、「造船は積み木細工のようなものだ。一つ一つの総組立ブロックを大きくすれば、組み立ては速くなる」と説明する。

 船台では、十数階建ての建物に相当する大型ブロックを2基の大型ガントリークレーンで吊り上げ、接合する。港湾エリアでは、1万トン級の貨物槽リングブロックを浮きドックへ移送し、進水・係留後に貨物格納システムを設置している。瞿氏によると、ここ2年ほどで接合や移送の精度が向上し、各工程を並行して進められるようになったことが、建造期間の短縮につながっているという。

 自動化技術の導入も進む。マイナス163度のLNGを貯蔵する貨物槽の内部では、上海交通大学と江南造船が共同開発したスタッドボルト設置ロボットや断熱パネル設置ロボットが施工を担っている。高所などで行っていた作業の一部をロボットに置き換え、作業効率は従来の2倍になったという。

 狭い鋼構造内部での溶接作業に対応する新型7軸自動溶接ロボットの開発も進められている。上海交通大学長興海洋実験室・船体品質スマート制御研究センターの羅檉補助研究員は、熟練溶接工の技術をコード化し、ロボットが狭い構造内部でも作業できるようにする研究に取り組んでいる。

 こうした研究チームは、上海交通大学長興海洋実験室だけで22チームあり、島内の船舶・海洋工学企業と連携している。さらに、漢江実験室上海研究センター、中国船舶集団第704研究所、上海船舶研究設計院など、20近い海洋研究機関が長興島に集まり、造船分野の技術開発を進めている。

 4月初旬には、江南造船で中国初となる大型LNG船向け極低温再液化装置の搭載作業が完了した。同装置は、航行中に蒸発した天然ガスを再び液化する設備である。開発に携わった中国船舶集団第711研究所傘下の上海斉耀科技集団の張厳氏によると、装置は数十キログラムの磁気浮上ローターを毎分数万回転させながら、振動幅を髪の毛の直径の半分以下に抑えるという。

 技術導入に伴い、江南造船と滬東中華における中国製設備・部材の採用率は、十数年前の30%未満から現在では約80%に上昇した。長興島の船舶・海洋工学装備産業の生産額も拡大し、2025年には900億元(1元=約23円)を突破した。

 上海市は2025年6月、長興島を世界級の現代造船拠点として整備する実施案を発表している。同案では、2027年までに船舶・海洋工学産業の規模を1200億元超とする目標を掲げている。

 
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