中国のハルビン工業大学で5月31日、第11回博士課程学生合同結婚式が開かれ、187組の新郎新婦が参加した。同大学ではここ2年、合同結婚式に参加した新郎新婦に、ダイヤモンドをあしらった結婚指輪を贈っている。今年贈られたのは、同大学の研究室で作られた1カラットのダイヤモンドだった。新華社が伝えた。
天然ダイヤモンドは、地下深部で長い時間をかけ、高温高圧環境の下で形成される。一方、ハルビン工業大学の研究室で作られたダイヤモンドは、種結晶から完成品になるまで数日だという。
同大学宇宙学院の赤外薄膜・結晶研究チームを率いる朱嘉琦教授は、チームメンバーとともに研究開発を進め、高出力マイクロ波プラズマ化学気相成長(CVD)装置を開発した。これにより、高効率・高品質のダイヤモンド単結晶成長技術を確立した。
朱教授は、研究室でダイヤモンドを作る工程について、「マイクロメートル単位の積み木を組み上げる作業に似ている」と説明する。研究者はメタンと水素を混合して反応チャンバーへ送り込み、この2種類のガスを原料として使う。マイクロ波プラズマで励起されると、ガス分子は活性原子団に分解され、炭素原子が種結晶の表面に一層ずつ堆積していく。こうしてダイヤモンド単結晶が成長し、切断、研磨、セッティングを経て、指輪に使われる。
1カラットのダイヤモンドを作るには、どれほどの時間が必要なのか。朱教授は「成長方法やプラズマ密度によって異なる。高品質ダイヤモンドを大面積で成長させる場合、一般的な成長速度は毎時数マイクロメートルから数十マイクロメートル程度だ」と説明した。
同大学は、人工結晶成長分野で早くから研究に取り組んできた。2004年には、直径29センチメートル、重量30キログラムのサファイア単結晶を作製し、当時、中国国内で最大級とされた。研究チームはこれまで、高熱伝導ダイヤモンド複合材料シリーズを開発し、赤外透過オプトエレクトロニクス技術体系を構築したほか、透明電波吸収体やスマート調光技術も提案してきた。複数の成果が産業化され、国家技術発明賞二等賞も受賞している。
朱教授は、「新材料によって材料の性能は大きく変わる。天然ダイヤモンドと比べ、チームが開発したダイヤモンドは粒径が大きく、種類も多い。ダイヤモンド電池や量子センシングへの応用が可能で、高出力チップの放熱にも役立つ」と述べた。

(画像提供:人民網)