新エネルギー産業の急速な発展に伴い、太陽光発電モジュール、動力電池、風力発電機ブレードなどの固形廃棄物が、廃棄のピークを迎えつつある。中国天津市にある中国資源循環集団(中国資環)グリーン低炭素循環経済モデル拠点では、こうした固形廃棄物の回収・再利用に向けた取り組みが進められている。中国新聞社が伝えた。
同拠点は、敷地面積26万6000平方メートルの遊休工場を改修して整備された。中国資環は2025年、約100日で中国初の資源循環分野の国家級モデル拠点を完成させた。
中資環緑投循環科技投資(深圳)有限公司の羅暁光董事長は、同社が回収、保管、輸送と総合利用の機能を備えた大型地域リサイクルセンターの整備を進めていると説明した。将来的には1000億元(1元=約24円)規模の循環経済産業クラスターの形成を目指すという。
羅氏によると、一般的な太陽光パネルは黒色や濃紺色が多いが、中国資環はフルカラー塗装技術を開発し、使用済みモジュールをカラー発電建材として再利用している。建物の外装材として使えるほか、拠点内の照明用電力も発電でき、発電効率は標準的な太陽光パネルの90%前後に達するという。
同拠点では、こうしたモジュールをすでに1万296枚使用しており、このうちカラー化されたものは7171枚に上る。設置面積は約2万7000平方メートルで、年間発電量は約550万キロワット時(kWh)。今年4月に運用を開始した「新源循環網」は、使用済み風力・太陽光発電設備のオンライン取引ルートを提供しており、1カ月余りの累計取引額は3億8000万元に上る。
使用済み電池の処理も課題となっている。中国汽車戦略・政策研究センターの予測によると、中国で2026年に使用期限を迎える新エネルギー車の動力電池は約43ギガワット時(GWh)で、2030年には171GWhに増える見込みだ。これは電気自動車約300万台分の電池規模に相当する。
この問題に対応するため、中国電池循環サービスプラットフォームの試験運用が今年5月に始まった。自動車メーカー、電池メーカー、個人保有者を対象に、オンラインでの出品、契約、決済までのワンストップサービスを提供し、使用済み電池を適切な回収ルートに乗せることを目指す。
天津市では、電動自転車のバッテリー交換試行プロジェクトも進められている。中資環電芯科技(天津)有限公司の虞開拓董事長によると、AIやクラウドコンピューティングなどを使って電池を24時間監視し、使用期限を迎えた後に一括して回収・再利用する。
拠点内では、使用済み風力発電機ブレードが景観設備に使われ、公共活動スペースには再生繊維の人工芝が敷かれている。使用済み衣料品から作られた人工芝サッカー場も今年5月に完成し、充填材を使わないリサイクル可能な人工芝が採用されている。