中国の高速鉄道列車は毎日1万本近く運行しており、駅での停車時間が2分に満たない列車も多い。高密度のダイヤで運行する高速鉄道の定時性を支えているのが、列車運行制御システムだ。新華社が伝えた。
鉄道交通制御システムのソリューションとサービスを提供する和利時科技集団有限公司(Hollysys Technology Group)の列車運行制御システムは、中国国内の80本以上の幹線鉄道で採用されており、対象路線の総延長は1万6000キロメートルを超える。
同集団の何春明副総裁によると、列車運行制御システムの中核機能は、列車の速度超過を防ぐことだ。前方のどの地点まで、どの程度の速度で走行できるかを判断し、速度を安全な範囲内に制御する。
列車の運行中、地上側の列車制御システムは、前方の線路が使用中でないか、信号の状態はどうか、一時的な速度制限があるかといった情報をリアルタイムで収集する。その情報を車載側の列車制御システムに送り、列車側が必要な安全措置を取る。
鉄道業界には「貼線運行」という言葉がある。運転士が、安全上許容される上限速度に近い速度で列車を走らせる運行を指す。何氏は「高速鉄道のダイヤは過密で、停車時間が1~2分しかない駅もある。速度を安全ラインに近づけて走れば、ダイヤ通りの運行につながる。一方で、状況によっては安全ラインから余裕を取り、速度を上げない判断も必要になる」と説明した。
自動運転システムでは、運転士の運転経験を制御ロジックに取り込み、設備側が快適性や省エネ性を考慮した速度曲線を選ぶ。コンピューターが操作を担うことで、定時性に加え、運転の安定性や省エネ性の向上を図る。
2018年、中国では京瀋高速鉄道(北京-瀋陽)で時速350キロの高速鉄道自動運転の試験検証が行われた。2019年末には京張高速鉄道(北京-張家口)が開通し、時速350キロの自動運転が商業運転に導入された。和利時科技集団は同路線に列車制御地上システムと車載設備を提供し、自動発車、区間自動運行、駅到着時の自動停車、ドアの自動開閉を実現した。最適な制御曲線に基づき、停車位置の精度や定時性、省エネ性の向上にもつなげている。

(画像提供:人民網)