2021年09月
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AIを活用し配電インフラの強化と改善へ インド政府、配電改善計画を承認

インド連邦政府は、州政府傘下の小売・配電公社(DISCOM)などを対象とした配電改善計画を承認した。8月2日付の発表。民営を除く、全ての小売・配電公社(DISCOM)と電力部門における運営効率と財務的持続性を、人工知能(AI)を活用してロスを削減しながら配電インフラの強化と改善が目的である。

この計画は、各州に合わせた行動計画を基に実施されるもので、すべての州を対象としたものではない。

3兆ルピー(約4兆5000万円)の資金によって、統合電力開発計画プロジェクトと、現在進行中の連邦直轄領ジャンム・カシミール州とラダック州における首相開発プログラムが、2023年3月までに実行される。技術的および商業的損失を、2025年までに、インド全土で12から15%レベルに削減する。

人工知能(AI)があらゆる生活に影響を与えるなかで、中央政府もAIを電力部門に導入し、DISCOMを今よりも近代化しようと試みている。AIを用いたIT/OT(情報技術/運用技術)機器でデータを分析し、毎月の電気料金明細を作成する。これによってDISCOMが、電力ロス削減、需要予測、閑散時間割引料金、再生可能エネルギー統合、その他の予測分析を決定できるようにすることを目指す。

この計画はDISCOMの運営効率と財務的持続性を大いに高めることに貢献するであろう。その資金は、配電部門のAIに関連したアプリケーションの開発にも使用される。インド全土における、配電部門のスタートアップ企業をつくり、推進することになる。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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