インド政府のジテンドラ・シン(Jitendra Singh)科学技術相によれば、インドの研究開発投資は一貫して増加し、10年間で3倍になった。8月10日に発表した。その額は明らかにしていない。
また、インドの人口の100万人あたりのフルタイムの研究者の数も増加しており、最新の研究開発統計によると、100万人あたりのフルタイムの研究者の数は、2000年には110人であったが、2015年には218人、2017年には255人に増加した。
他方、対国内総生産(GDP)比の研究開発投資については、過去数年間は約0.7%に留まっている。この数値がなかなか上昇しない主な理由は、民間部門の研究開発投資が不十分であるからである。研究開発投資の70%以上が民間部門からもたらされている主要国とは異なり、インドでは研究開発投資における民間部門の割合は40%未満である。そのためインド政府はさまざまなインセンティブやイニシアチブを通じて、民間部門の研究開発投資を増やすことに取り組んでいる。
ジテンドラ・シン科学技術相はその一つとして「企業部門は企業の社会的責任(CSR)の観点から研究開発投資を行うことができる」としている。
企業はCSRの一環としてテクノロジービジネスインキュベーターに投資したり、研究機関や国立研究所が実施する研究活動に貢献したりすることができる。科学イノベーション活動におけるビジネスの行いやすさを改善するために、民間部門の研究開発への参加を奨励するためのいくつかの措置が講じられている。それは、公共調達における柔軟なツールの導入、官民パートナーシップの枠組み等による革新的な資金調達メカニズムによる官民共同の科学技術イノベーションの資金調達の手段の整備である。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部