2021年10月
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インド初の量子コンピュータシミュレーションのツールキット発表

インドのラジーブ・チャンドラセカール(Rajeev Chandrasekhar)電子情報技術担当相はオンラインイベントで、インド初となる量子コンピュータシミュレーション(QSim)のツールキットを発表した。8月27日付。これにより、研究者や学生が効率よく量子コンピューティングの研究を行えるようになる。

QSimはインドの量子コンピューティング研究の最前線を進めようとする国内初の取り組みである、"Design and Development of Quantum Computer Toolkit (Simulator, Workbench) and Capacity Building" プロジェクトの成果である。本プロジェクトは電子情報技術省の支援を受けて、インド理科大学院(IISc)、インド工科大学ルーキー校(IITR)、高度コンピューティング開発センターが共同で実施した。

QSimでは、ノイズの多い量子論理回路のシミュレーションも理想的な条件下で行うことができる。また、回路生成やシミュレーション出力を即座に視覚化でき、量子プログラムやアルゴリズムがあらかじめ搭載されているため、ユーザーはすぐに直感的な操作で使うことができる。

QSimは実際の量子ハードウェアを設計するだけでなく、プログラミングのスキルを習得するためのプラットフォームであり、量子技術の分野に学生や研究者を引きつけるための重要な教育・研究ツールだという。

チャンドラセカール担当相は、QSimが共同開発の成果であると前置きし、「この国には非常に多くの才能を持った人々がいる。我が国の技術力の将来は、私たちがいかに効果的に共同作業を行い、未来の技術を創造するために全国から最高の頭脳を選び集められるかによって、大きく左右される。電子情報技術省は、わが国の技術力の向上に貢献したいと考えている」と語った。

電子情報技術省秘書のシュリ・アジェイ・プラカシュ・ソーニー(Shri Ajay Prakash Sawhney)氏は、Qsimについて「初期的なステップであり、これはIIScがすでに開始しているMTechプログラムによって強化されるだろう」と展望した。

INDIAai (インド政府のAI関連ポータル)は、プロジェクト参加校であるIIScを見て、他の研究機関もこのプログラムに参加したいと思うかもしれないとしている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部