2022年04月
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インドライオンの保全にAIベースの写真識別ツールを開発 インド・グジャラート州森林局

インドのグジャラート州森林局は、インドライオンの識別と保全のために人工知能(AI)ベースの写真識別ソフトを開発し、導入したことを発表した。3月3日付でインドのAI関連のポータルサイトINDIAai が紹介した。

この写真識別ソフトは「Software with Intelligent Marking Based identification of Asiatic lions:SIMBA)」という名で、グジャラート州森林局は、インドライオンのパターンやマークを識別して個体識別を行い、個体数動態、分散、社会システムを把握するために使用する。

SIMBAは、機械学習の手法を用い、一対一対応で比較することで個体識別を自動化する機能を持つ。同定作業は、ひげの斑点パターンのばらつき、顔の傷の有無、耳の切り欠き、その他の写真のメタデータを分析することによって行われる。このソフトウェアを使用することで、ライオンのユニークな特徴を抽出し、類似したパターンやマークを機械学習の埋め込み空間内でクラスタリングすることができる。

学習過程で、十分なデータがモデルに組み込まれると、より効率的になり、研究者のニーズに合わせてライオンの生物学的側面を分離することが可能になる。また、性別、名前、マイクロチップ番号、ライフステータス、授乳中といった他の指標も、このデータベースを使用して理解することができ、野生動物の獣医学的記録を体系的に追加することが可能となる。

グジャラート州政府は、常に最新のテクノロジーと密接に連携し研究者らはインドライオンの模様を個体識別に役立てられると考えており、今回の写真データの機械学習の活用は、人口統計の把握や管理にも役立つツールであると期待している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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