2022年06月
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AIの活用で訴訟書類から法的判断を読み取る方法を開発...判例文書の処理負担軽減へ インド

インド工科大学カラグプール校(IIT-KGP)の研究者らが、人工知能(AI)を活用して訴訟書類から法的判断を読み取る方法を開発した。インドのAI関連ポータルサイトINDIAaiが4月12日付で紹介した。

国際司法データグリッドによると、インドでは現在、1089万8764件の民事事件と3111万8件の刑事事件が係属中であるという。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)禍で、事件数は増加し、裁判の処理率は低下、さらに司法の人材不足も重なり、係属中の事件は増加している。

IIT-KGPのサプタルシ・ゴッシュ(Saptarshi Ghosh)博士は、「インドでは訴訟書類が長く、しばしば数百ページにも及びます。他国とは異なり、あまり整理された形で書かれていません」 と問題点を挙げる。

IIT-KGPはこのほど、AIを利用して法的判断を読み取る方法を開発した。この方法により、どの法律に違反しているかを見分けることが可能となり、法的コストの最小化にも役立つという。またAIを利用することで法律家が膨大な判例文書を全部読むことなく、事実や司法判断に関連する部分や、興味のある部分を理解することもできるようになる。ゴッシュ博士の研究チームは、法律文書の自動要約に関するプロジェクトにも取り組んでいる。

さらに国会では、キレン・リジュー(Kiren Rijiju)法相が、インド司法の効率を高めるために新しいAIや機械学習(ML)技術を導入する必要性について言及しており、英語の法律文書などを9つの方言言語に翻訳するためのソフトウェアの開発などにも取り組んでいる。

インドの法制度におけるAIの拡大は、より大きな広がりを見せることが予想されており、法律分野でのテクノロジー向上は、弁護士の仕事を大きく変える可能性がある。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部